投稿

You never give me your money

 You never give me your moneyというビートルズ(ポール・マッカトーニー作)の歌がある。俺はこの歌の歌詞を聞いた瞬間から今の今まで50年以上誤解していた。冒頭の歌詞がYou never give me your money You only give me your funny paperだ。 岩下尚史さんの「芸者論」に 「 文化というものは、余った金の上にしか咲きません。そして、その金がどんな経路を辿っ たものかなど、 金というもの自体のが仮のもの である 以上、何の問題にもなりません。」 とある如く、俺はこの歌詞を 「君はお金をくれる。お金ってみんな欲しがるけど、本当は価値なんてない単なる紙だよね。」という意味だと信じて深遠で格好いい歌詞だなあ、と思ってきた。 ところが、Wikipediaによれば、 本作は1969年初頭におけるバンドのビジネス的な取引をテーマとしており、マッカートニーは「ここでの僕は、 アラン・クレイン の僕らに対する態度を正面から非難している。お金は全然入ってこなくて、あるのはおかしな書類だけ。約束ばかりで何ひとつ実現しないというわけさ」と語っている・・・だそうだ。 ビートルズの生みの親とも言っていい名マネージャー、ブライアン・エプスタインが1967年に死んだ後、次にマネージャーになったのがアラン・クレイトンだった。 哲学的でも何でもなく、即物的な、「仕事させろ、金よこせ」という歌だった。 閑話休題: この歌が収録されたアルバム「アビーロード」が発売されたのが1969年だが、その翌年、ビートルズ解散後ジョンレノンが出したアルバム、 「ジョンの魂」に、Godという歌があって、その歌詞に God is a concept by which we measure our painとある。 俺は、この歌詞を「神なんて、『おお、神様』と救いを求めるたびに口にする呪文みたいなものだ。 『おお、神様』と唱える回数が多ければ多いほどその人の悩みは深い・・・神は人の悩みを計る道具だ」と理解した。 どうも、You never give me your moneyを聞く前にGodを聞いて「神も、金も皆が信じるものは仮のもので、意味なんかありゃしない」という風に考えたのではないか。

春菊うまい!

 上さんが見切り品の春菊を買って来る。手っ取り早く食うべく、すき焼きのたれ(割り下)で煮て卵とじにする。ついでに冷蔵庫にあった揚げ豆腐を入れる。(すき焼きの肉と糸コンとねぎ抜きだ)春菊と豆腐と卵って栄養的に素晴らしくないか?? 実にうまい。若いときは春菊の独特な匂いが嫌だったのが、年取ると実にうまい。 割り下といっても、最初は出汁と砂糖。味醂で煮て、仕上げに醤油を加える。最初から醤油を入れない方がマイルドに仕上がるようだ。 閑話休題: 春菊の旬は冬だそう。

嗚呼!血圧

 今年の冬は寒さが厳しいせいか、はたまた体重が増加気味のせいか、血圧が高い・・・家で計ると上が130・・・下手をすると150だ。一昨日医者に行って計ったら149だった。医者が「強い薬にしましょう」と言ってアムロジピン2.5だったものをアムロジピン5.0にする。 昨日朝からこの5.0を飲み始めたところ、なんと血圧が110代で安定する。こんなに劇的に効くものか?本当にこんな薬効があるなら、副作用も強そうだ。。。 閑話休題: アムロジピンというものは、血管を広げて血圧をさげる物質らしい。これが一錠当たり何ミリグラム?入っているかで2.5とか5.0と言うのではないか?

岩下尚史「芸者論」⑪(最後)

身を入れて稽古に励んだ芸者が、その芸をいざ披露しようという時、まず意識するのは、目の前の旦那や客ではなく、後ろに居並ぶ芸者たちの目でありましょうし、それと同じように、世界の大物たちが、これと見込んだ政治家を男にするための祭りの庭が、花柳界であったのですから。 >>これも日本人論。鍛えた芸を披露するのは自分のためではない。後に続く者達をインスパイアするため。こうやって綿々と「家(家督)」を継いできた。会社員もその例外ではなかったが、 成果主義の導入によって、日本の会社は芸や技の継承が困難になった。そして成果主義よりはるかに「 自分さえよければいい」という考えを徹底したのが転職だ。オワコンの芸や技は継承される必要はない。じゃあ、転職が定着して、新しい会社や芸や技が生まれ、継承されるのか?そこが気になる。俺は悲観的だ。転職ばやりも「うわべだけの移植」だ。

岩下尚史「芸者論」⑩

  まず何かに扮して、外側から作っていかないと、中身を充実させることは、なかなか難しいのではないでしょうか。 >>含蓄のある言葉。試してみたくなる。自分以外の者に扮すること。そして刺激を受けること。

岩下尚史「芸者論」⑨

  日本の芸能というものは、現在の人々が想像するほど、古格を厳しく守る性格のものではなく、その時々の流行を疑いもなく取り入れることに些かも反省がなく、またそうしたうわべだけの移植が幸いして、良くも悪くも現在まで継承されているのです。 満十七歳にならなければ芸者になれないという労働基準法、また児童福祉法によって仕込みの期間が制限された >>歌舞伎や落語は確かに新しい流行を取り入れる。岩下さんは「うわべだけの移植」を無反省に繰り返すのは芸能に限らない、政治だろうが経済だろうが皆同じ、と言いたいのだろう。いや、むしろ芸能人の方が新しい流行を警戒し、批判し、取り入れるのに逡巡・懊悩があるように思う。 労働基準法、児童福祉法は伝統芸能の継承者を血のつながった子に限定する効果があった。一緒に住む子供なら年齢制限なく赤ん坊の時から仕込みができる。

岩下尚史「芸者論」⑧

  文化というものは、余った金の上にしか咲きません。そして、その金がどんな経路を辿ったものかなど、 金というもの自体のが仮のもの である以上、何の問題にもなりません。 >>寺や神社、その他今に残る立派な建物・芸術と呼ばれる彫刻、絵画、芸能・・・すべて金持ちのパトロンが作ったり、育てたりしたもの。 文化庁という役所がああるが、役人が税金という金を使ってパトロンになれるだろうか? 税金は「余った金」じゃあないから 無粋な使い方しかできない。税金を使うには「説明責任」とかいう無粋なものを果たさなくてはならない。民主主義は面倒だ。つまり、文化庁っていうのは税金という、使途に説明責任のある、「余っていない金」で文化を盛んにしようという自己矛盾なのだ・・・税金を使って文化を滅ぼすことはできそうだが。 神でもあった天皇はともかく、藤原氏以降のかつての権力者たちは説明責任なんて関係なく、他の権力者や農民から奪った金を使って好きなもののパトロンになった。そのおかげで日本には文化が残った。