渋谷の天ぷら屋にて
「甦える江藤淳」に江藤淳が鎌倉の小林秀雄の家を訪ね、天ぷら屋に連れて行ってもらったとある。それを読んだとたん、無性に天ぷらが食いたくなって上さんと渋谷の天ぷら屋に行く。 ふと気が付くと天ぷら屋の隅に顔をマスクで覆った女性が。どうもイスラム教徒らしい。さて、どうやって天ぷらを口に入れるんだろう、と興味津々で観察する。右手ではしを使って器用に天ぷらをつまみ上げ、左手でマスクをさっとどかして口に運ぶ。その手際の良さに感心する。美しい所作と言える。 その場で「女性が顔をマスクで隠すイスラム教徒は何派?」とAIに聞く。色々ややこしいらしいが、大雑把には「サウジ、アフガニスタンのスンニ派は顔を隠し、イランのシーア派は隠さない」と。隠す理由は「女性の美しい部分は男の目に触れないようにするため」だと。それを聞いた上さん、「イランの女の人に美人はいないっていうこと?」と面白いことを。 閑話休題: 天ぷら屋を出る時、レジでくだんのイスラム女性と一緒になったので顔を見た。マスク越しだったが、決して美人ではなかった。背が小さく、黒縁眼鏡で吉本新喜劇の岡田直子のようだった。