岩下尚史「芸者論」⑨
日本の芸能というものは、現在の人々が想像するほど、古格を厳しく守る性格のものではなく、その時々の流行を疑いもなく取り入れることに些かも反省がなく、またそうしたうわべだけの移植が幸いして、良くも悪くも現在まで継承されているのです。
満十七歳にならなければ芸者になれないという労働基準法、また児童福祉法によって仕込みの期間が制限された
>>歌舞伎や落語は確かに新しい流行を取り入れる。岩下さんは「うわべだけの移植」を無反省に繰り返すのは芸能に限らない、政治だろうが経済だろうが皆同じ、と言いたいのだろう。いや、むしろ芸能人の方が新しい流行を警戒し、批判し、取り入れるのに逡巡・懊悩があるように思う。
労働基準法、児童福祉法は伝統芸能の継承者を血のつながった子に限定する効果があった。一緒に住む子供なら年齢制限なく赤ん坊の時から仕込みができる。
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