”関口宏の一番新しい近現代史”を見る

 最近、TV録画に飽きてほとんどチェックしていない。録画予約していたBS TBSの

"関口宏の一番新しい近現代史"の録画がたまっている。

大正時代末と昭和の初めを振り返った番組を見る。

①大正天皇について、この番組でも「影が薄い」といったことしか言わないが、大正生まれの俺の母親が「紙を丸めて筒にして覗いていた」などと精神薄弱だったと揶揄していた。天皇家は内々の血筋で結婚を繰り返してきたので、時々こういう欠陥が出て来る。TBS他のオールドメディアは、総務省に忖度して、大正天皇を「影が薄かった」程度にしか言わないのだろう。

②100年前の1925年、普通選挙が始まり、ソ連の共産思想が広まるのを怖れた政府が引き換えに治安維持法を作ったことは知っていた。1925年頃、ラジオ放送が始まったのも知っていたが、俺の誕生日である3月22日に放送開始されたことまでは知らなかった。

ラジオは画期的なメディアで、国境を超えて虚実を交え一瞬にして伝える、文盲でも理解できる、情緒に訴える力がある…など、それまでの新聞などの紙メディアとは全く違う、と言われた…つまり、今のインターネットやSNSと全く同じだった。

無数の人に同時に伝わるという意味での「マスメディア」の誕生だ。発信する側も見ず知らずの無数の人に向かって発信し、受け取る側も、会ったことも話したこともなくて得体の知らない人が発信する虚実の判明しない発信を受け取る。巨大で効率的プロパガンダ・洗脳・扇動のツールの誕生だ。ラジオがTVになり、そしてインターネットになる・・・

1920年代、人類はパンドラの箱を開けてひっくり返した。次いで核兵器、そしてAIが登場。あくなき「機心」のなせる業(わざ)だ…業(ごう)…どこまで行くのだろうか?

②1927年金融恐慌。印刷が間に合わなくて裏が白紙の紙幣を発行したが、これがちゃんと流通し、恐慌がおさまった。番組に出ている国際政治学者の岩間陽子が、「これは高橋是清の信用だ」と。加えて「日露戦争で海外から資金を調達したのも是清だ、すなわち是清様は日本を二度救った」、と。確かに考えてみれば、紙幣なんて裏が印刷してあろうがあるまいが、「信用」で流通しているただの紙切れだ…話を聞いていると、彼女はあまりリベラルじゃあない感じ。TBS好みじゃあない。関口宏好みなのか?

③中国人は国家より権謀術数、権力闘争の方が大事。

1911年、辛亥革命が起きて清は滅ぶ。滅ぼした勢力が中国支配すればいいものを、いわゆる「軍閥」が各地で「俺が一番」と言い出す。日本であれば明治維新だ。江戸幕府は自己否定し、徹底抗戦しないで江戸・支配権を譲る。それを見た各藩は勝ち馬に乗ろうと明治政府側に寝返る。翌年には内乱(戊辰戦争)は収まる。ただし、十年後、西郷隆盛が西南戦争を起こし、最後の反逆が起こる。明治政府は江戸時代政治権力のなかった天皇を復活させ、担ぎだしたら結構効果があった。

日本と中国の違いは何か?

①国のサイズが違う。中国では北京を抑えたくらいでは上海や広東を含む全土は支配できない。国民性も違う。

②中国人は権謀術数・権力闘争を自己目的化する。国家全体より自分個人の支配力・権力の方が大事。対して日本人は国家全体より自分の”家”(=所属し、世話になっている組織=神)の方が大事。キリスト教徒は、個人主義だが、唯一絶対の神に従う。

③天皇という他に類を見ないユニークな正統・権威。権力はないが、神としてあがめられる。

閑話休題:

日本人が負けるときどうするか?トップが自己否定し、全滅を免れる。江戸幕府から交渉を任された勝海舟は、自己否定した将軍と江戸の町を守ろうとはしたが国全体のことは考えた節はない。(もっとも、江戸幕府に国という概念は薄弱だった)大東亜戦争のときは戦争を始めた軍人の、国のために命を差し出せという軍人特有の精神論を、自己否定した天皇の大権をもってひっくり返した。

いつまで、どこまで、メディアは強く、早く、大きくなるのか?AIがそれを助長するのは間違いない。そしてプロパガンダ・洗脳・扇動を効率よく大規模に行って人間は支配される…人類の自己否定か?その辺で人類は死に絶える?

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