批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」が面白い②

 #9東浩紀「対米従属というリスクあり 『トランプ以後』の構想を」より

(前略)2015年9月の安保関連法成立以降、日本が米国の戦争に巻き込まれる危険は繰り返し語られてきた。しかしそこで想定されていたのは、遠い中東やアフリカの地で自衛隊が戦闘に巻き込まれるリスクである。多くの国民は、まさか本土攻撃が本気で警戒される日が来るとは思ってもいなかったにちがいない。

 それにしても、この騒ぎで思い知ったのは、日本の圧倒的な不能性である。米国と北朝鮮の戦争に巻き込まれるとわかっても、ほとんどなにもできることがない。そもそも日本は地政学的に、重武装で軍事的に自立するか、米国につくか中国につくかロシアにつくか、いずれかしか選択肢がない。そして日本は長いあいだ対米従属を選んできた。

それは米国が「まとも」な国であるあいだは賢い選択だったかもしれないが(沖縄の多大な犠牲のうえではあれ)、トランプのような大統領が現れると突然リスクに変わる。「日本や韓国に犠牲があってもやるときはやる」と米国が言い出してしまったら、現状ではどうしようもないのである。

>>さて、「2015年9月の安保関連法成立以降、日本が米国の戦争に巻き込まれる危険は繰り返し語られてきた。」というくだりはいくつかの疑問を誘う。①「繰り返し語られてきた」という表現・・・(自分以外の)多くの人がそう言っているということだ。結局、東さん自身はどう考えてるのか分からない。多分自身もそう思っている、ということだろうが。②「日本が米国の戦争に巻き込まれる」とは「アメリカが自国の都合だけで戦争を始め、それが日本にも被害をもたらす」ということか?アメリカ軍駐留のおかげで中露朝が日本にちょっかいを出すことを抑止していたことの裏返しだ。だからこそ、「アメリカがまともだったらそれでよかった」わけだ。平和憲法という手かせ足かせのある中ではやむを得ない選択だ。③つまり、「日本が米国の戦争に巻き込まれる」なんてこたあ、日本が「独立」という名の下に「アメリカの妾」になると決めた70年以上前に分かっていたことだ・・・この「巻き込まれる」という言い方はあたかも「日本が独立していて、巻き込まれないようにできる」という妄想の上に成り立っている・・・それが安保関連法成立以降急に言われ出したのなら、そっちの方が問題だ。安保関連法以前に、安保そのものがどうあるべきか、日本は自分の頭で考えることをアメリカに禁じられてきた。妾という自覚もきれいに忘れるほどアメリカの洗脳・偽装は徹底していた。その洗脳の呪縛から日本人を解き放って、○○関連法なんてのが出来る前から安保について自分の頭で考えることができるようになることがまず行われるべきだ。安全保障って国の基本だぜ。それが○○関連法が出てくるまで真剣に考えられない国は危うい。(もっとも、安保反対の皆さんは、国なんてない方がいい、日本なんて無くなった方がいい、と考えている節がある)

そもそも日本は地政学的に、重武装で軍事的に自立するか、米国につくか中国につくかロシアにつくか、いずれかしか選択肢がない。のくだりは、平和憲法が前提となっていないだけましだ。逆に言えば、「平和憲法に殉じて米軍も自衛隊も無しにして丸裸になる」という選択肢があることを言い忘れている。俺は、「鎖国して丸裸になる」のも日本らしくっていいな、と思うんだが・・・

これが書かれたのが2017年。それから東さんの考えは変わったんだろうか???

コメント

このブログの人気の投稿

IQ188という記録で注目を浴びた太田三砂貴(おおた・みさき)さん

”関口宏の一番新しい近現代史”を見る

東京ドームでのアトラクション遊具の事故に思う