みうらじゅん@現代ビジネス
「ボケに回れない」からついつい「 ケンイコスギ 」になってしまう…みうらじゅんが説く「老い」を受け入れる心構え というタイトルで以下:みうらじゅん得意の「地口」というのか「もじり」というのか・・・相変わらず面白い。そして”ロック魂”。 眉間の皺、通称「ミジワ」が可愛い顔文字に ――加齢現象としては、眉間の皺も増えてきます。 眉間の皺、通称「ミジワ」ですね。僕にもけっこう深いミジワがあって、10年くらい前までは漢字の「米」と読めました。それが、だんだん神社の鳥居の形になり、最近ではケータイの顔文字\(^o^)/みたいに変化してきました。かつて眉間の皺と言えば、こわいイメージがありましたけど、途端に可愛く見えてくるでしょう(笑)? ――世間的には、皺はないほうがいいとされていますが、顔文字ならあってもいいですね。 せっかく育て上げて可愛くなったんだから、これからは積極的に出していこうと思います。やっぱ、いくつになっても笑ってもらおうという気がないといけません。でも昨今の流行はボケよりもツッコミのほうでしょ。漫才師だったら、ツッコミのほうが司会もできて、仕事も多いイメージがあるからでしょうけど。でも、人はいずれボケになるんです。ずっとキレのいいツッコミばかりしていたら、 急にボケになった時、間に合いません 。おもしろくボケられるよう、ここも日々の修行が大切になります。 ――SNSなんかを見ていても、みんなツッコミになりたがります。 揚げ足を取ったり、非難をする、それは一方的なツッコミですから。なんて言いながら、僕も上京するまでは自分のことツッコミだと思ってたんです。子供の頃からスクラップ帳に貼ってた仏像の写真は、大人から「すごいね」って言われて、調子に乗ってたんです。その仏像スクラップを、東京で知り合った、いとうせいこうさんに意気揚々と見せたら、開口一番「あんた、どうかしてるよ!」って、ツッコミを入れられたんです(笑)。 さらに、高校生の時までに400曲くらい自分で作詞・作曲した曲を吹き込んだカセットテープがありまして。それを今度は山田五郎さんに延々聞かせたところ、また「どうかしてるよ!」って。ようやく僕がツッコミやすいボケだと気付いたんです。本当、ようやくね(笑)。以来、僕はボケ人生にシフトすることにしました。 ――ボケになることも、老化も、恐れず受け入れた...