バイデン再選に賭けよう
週プレNEWS #佐藤優シン世界地図探索59 5月24日付けに以下:
ウクライナ戦争に関しては最初から言ってるように、米国の組み立てでは、ウクライナは勝てないことになっています。だから、これに参加したって意味はありません。米国はロシアとはベーリング海で、海を介してしか国境線が接していません。だけど、ウクライナは、直接陸地でロシアと接しています。 一方日本は、ロシアのガスへの依存はますます高まっていて、戦争当初は8%だったのが、今は10%になっています。もしも突然、ロシアが対日輸出を止めるとすれば、今年の夏の冷房設定の最低温度が32度くらいになると思いますよ。そうしたら東京だけで数千人単位が熱中症で死んでしまいます。 国家の仕事とは何かと言うと、国民の生命・身体・財産を守ることです。もしそうなった際には、代替エネルギーが時間をかけて米国から来ることになるはずです。しかし、ドイツはロシアから買っていた天然ガスを4倍の値段で米国から購入しています。だから、ドイツ経済は今、すさまじく疲弊してしまいました。 日本は、ただでさえ円安が進んでいる現状で、外貨をもっと使って米国からエネルギーを購入するとなると、ますます貧しくなります。そんな選択をして良いのでしょうか? 改めて言うと、国益は国民の生命・身体・財産を守ることです。
(中略)
殿様岸田には、秋葉剛男国家安全保障局長という優れた有能な城代家老がいます。 岸田さんが思い詰めて、松の廊下をやられては困るので、城代家老の秋葉が抑えるわけです。私から見ると、ウクライナに殺傷能力のある兵器を送るのは刃傷沙汰が発生した松の廊下みたいなもので、大変なことになります。
――今、秋葉城代家老があるから、岸田殿様はなんとかなっている。 佐藤 そう、だから、外交はなんとか持っています。しかし、内政に関してはそういう人がいないわけですよね? ――吉良上野介(きらこうずけのすけ) が団体となっている安倍派が、すさまじい暴声を発しています。 佐藤 だから、犬公方の家綱将軍の時の、柳沢吉保(よしやす)みたいな人物が必要なわけですよ。 ――誰かそんな人はいないのですか? 佐藤 なかなか大変そうだから、みんなやらないんですよ。 ――外国との戦争が今、日本で起きていないのは......。 佐藤 外交担当の秋葉城代家老がいるから、そこは大丈夫です。ただ内政にそういう人がいないために混乱が起きています。 ――もう、岸田殿様は抜刀して斬りまくっていますからね。派閥は斬られ、安倍派五人衆も斬られた。 佐藤 殿が刀を振れば、その通りになるわけです。 ――納得しました。「出(い)でよ、柳沢吉保になる官僚! いや、家来の衆の皆様、おねがいします!」でありますね。 佐藤 柳沢吉保の横には荻生徂徠(おぎゅうそらい)みたいなブレーンもいましたからね。 ――もうひとり賢者が必要なんですか! 佐藤 そう思います。忠臣蔵で四十七士が吉良の首を打ち取ると、徳川家綱も「あっぱれ」と称えました。すると、荻生徂徠が柳沢吉保に「この義は赤穂藩における義でございまして、国家全体には大変な謀反にございます。小さな義のために国家を崩してはいけませぬ」と上申したわけです。 そして、柳沢吉保は総合的に判断して、赤穂浪士47人に切腹を命じました。ここで殺しておけば神話になります。だから、彼らのためにもなると。そして、ああなりました。 ――すると、そのふたりこそが、今、皆大好きな『忠臣蔵』の原作者なんですね。 佐藤 そうですね。 ――だから、お家を守る、そんな感じなんでしょうね。 佐藤 ポピュリズムに流されない、そういう感覚の人がいないとダメなんですよね。 ――ただ今は、岸田殿様が突然、伝家の宝刀である『衆院解散総選挙だ』と抜刀すれば、それこそ自民党全員は討死にとなってしまうのか......。
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