「僕はやっていない」と言ったら逮捕される現実…おかしくありませんか?

 日刊ゲンダイDIGITAL 【「表と裏」の法律知識】#277 より:

本当に犯罪をやっていない人が、警察から疑いをかけられたとします。「僕はやっていない」と当然否認し、無実を主張しますよね。でも、警察や関係者は、「否認しているなら証拠を隠すかもしれないし、逃げるかもしれない」として、その人を長い間、警察署で身柄拘束をしている。こんなことが現在も現実に起きています。

本来、逮捕や勾留が認められるのは、逃げたり証拠を隠したりする現実的な危険性がある場合に限られますし、その危険性がある間だけ身柄を拘束するというのが建前です。

しかし実際の運用では、裁判官ですら「否認している=証拠隠滅と逃亡の可能性がある」と短絡的に判断し、身柄拘束が続けられます。「関係者と口裏を合わせる可能性がある」「まだ発見されていない証拠を破棄するかもしれない」と。

そんな抽象的な可能性は全ての事件にありますので、こじつけようと思えばいくらでもこじつけられます。

このような状況は、いわば事件を否認している限り、警察が監禁を続けられる状況であるため、「人質司法」と呼ばれ、国内外から強い批判を受けており、日本の刑事制度に対する信頼を揺るがす原因にもなっています。逮捕された方々は、「認めれば早く出られる」「否認すると勾留が長くなる」というジレンマに陥れられ、自白してしまうケースが後を絶ちません。しかし、警察・検察はもとより裁判所も、まったく改善しようとしません。

袴田事件などの再審無罪事件が複数フォーカスされていますが、これらの報道から何も感じないのでしょうか。

「疑わしきは被告人の利益に」が刑事裁判の基本的な考え方です。

「やっていないことを、やっていないと言う」ことは、誰もが持っている大切な権利です。その当たり前の主張をすることで、「何かを隠している」「逃げるかもしれない」と逮捕され、自由を奪われることがいまだにある。そんな現実に、私たちは目を向けなければなりません。明日は我が身かもしれません。

(髙橋裕樹/弁護士)

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警察・検察はもとより裁判所・・・をどうすれば改善できるのか?現実に目を向けるだけでは改善できない。彼らの悪さ、馬鹿さを報道するだけだったら彼らは皆に嫌われ、馬鹿にされて、なり手がいなくなる・・・改悪の方向だ。俺は警察・検察・裁判官はもちろん、官僚全体に質の高い人材を供給するしかない、と信じる。そのためには、官僚をあこがれの職業にすることだ。いい人材を受け入れることも必要だろう。特に官僚は他業種からの転職を受け入れるべきではないか?


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