池田晶子の言葉「思い込みからの解放」「男女は平等である」「言論の自由」

 精神は、考えることで、自分の思い込みから自分を解き放つ。死が存在するということも、アラーが絶対だということも、社会によって自由が保障されるというとも、すべてが不自由な思い込みだ。これが思い込みだということには、考えなければ気がつかない。自由になるためには、人は、自分で考えなければならないんだ。

男も女も、生きている者は必ず死ぬ。完全に平等である。本当に大事なことにおいては、男女の平等は最初から実現しているのである。人間の問題はすべて男女問題に還元されると思うのは、その人がそう思っているだけである。自分の関心が、男女問題にしかないからである。(略)人間の本質は自由である。不自由になるのは、自らを属性と思い込む以外に理由はない。これは理屈じゃなくて、ヒョイと気がつくだけのことなんですがね。

自由を他者に要求するとは、それ自体矛盾である。自由とは、定義により、自分自身により自由であることだからである。ゆえに、自分の自由を国家に保障されなければならない民主主義とその制度は、最初から矛盾を孕んでいるということだ。ならば人は、どのようにして自身の自由を獲得すべきなのか。だからそれが、正しい言葉を使うことなのである。言葉をその節目に沿って正しく使用し、論じ、虚偽であることの不自由を見抜くことなのだ。

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不自由になるのは、自らを属性と思い込む以外に理由はない。これは理屈じゃなくて、ヒョイと気がつくだけのことなんですがね・・・さあ、ここが理解できない。「真の自由とは何か?」を考えて考え抜いてふと属性と本質の違いに気づく、ということか?俺は自由がそんなに大切なものとは考えないできたから自由について考え抜いたこと、悩んだことがない。「俺はじじいだ」これは「男・年寄」という属性だ。これを忘れて「俺は人間だ」これも忘れて「俺は生き物だ」・・・最後はどこに行きつくか?際限なく考えてみるか・・・

民主主義の矛盾:みんなで集まったって真の自由は得られない・・・民主主義をこういう切り口で見るということが新鮮だ。現代社会は上っ面のまがい物の言葉が横行反乱している、そのまがい物に振り回されてあくせく生きるのをやめれば自由になれる・・・じじいはそれをやるには恵まれている。

言葉をその節目に沿って正しく使用し、論じ、虚偽であることの不自由:さあ、これも理解できない。池田は「最初に言葉(ロゴス)ありき」の人だった。確かに、生きるとは自由と同義であり、自由になるには考える必要があって、考えるには言葉を使わなければならないのだ。「言葉を使って自由を考える」ことができるから人は猿と違うのだ。そして同じ「自由について考える」のでも、真の自由を求めて考える=正しく考える人が上、と池田は考えた。

言葉の節目???・・・これが分からない。言葉の節目に沿って考えることが正しく考えることらしい。言葉の「意味」なら分かる。

虚偽である・・・何が?どうやら虚偽=不自由、逆に言えば、虚偽の反対=真実が自由らしい。人間はほとんどの場合、言葉を正しく使わない。つまり、真実を語らないで虚偽・上っ面の言葉を使って考える。それは不自由だ。池田にとって生きる=自由=真実=正しく考えること・・・か???

俺にとって「生きること=自由」ではない。意味も理由もなく生まれついてしまった自分の命・・・意味も理由もないから死んでもいいんだが死なないで生きる・・・俺はその理由を「死ぬのが生きるより楽だから、死ぬのは逃げだから、へそ曲がりの俺は苦を求めて生きるんだ」と考えた。言い変えれば生とは「死なないこと」だ。池田は意味も理由もないことを奇跡・偶然・宿命・神のしわざと考え、それに背を向けずに素直に従って生きることを自由と考えた。「死なないこと=生」ならば猿も人も差はない。確かに俺は猿と人を同じと考える。

俺は、死ぬ方が楽だから生きる、とし、だから生きるのは苦しみの連続だろうと考えた。池田の「生きる」は素直で真正面だ。生と死を比べて生を選ぶのでなく、生という千載一遇のチャンスをもらったんだから生きてやろう、と前向きだ。そしてせっかく千載一遇のチャンスをもらったんなら調子に乗って自由に生きてやろう(それが猿との違い)、さらに「真の自由」を求めてやろう、そうすれば上品(じょうぼん)の人になれる、とした。

閑話休題:

さて、「真の自由」って何?だ。「その答えは自分で考えろ」だ。だって「自由」って他人に教えてもらったり、与えてもらうものじゃないから。自分自身で正しい言葉を使って考えることが真の自由に近づく道だ。自分で考え、自分の言葉で語る。お仕着せの考え、言葉に飛びつくな・・・タイパ悪いね。

人間は猿より上、上品は下品より上。差別だ。これがないと上品にはなれない。俺は品を捨て、差別も捨てる。

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