嗚呼、クロネコヤマト

週刊現代に以下:

 11月5日、日本の物流業界に衝撃的なニュースが駆け巡った。宅配大手のヤマトホールディングス(HD)が、今年度の上期の連結決算において、営業損益が150億円の赤字*に転落したと発表したのだ。(略)

昨年6月、トラック運転手不足が懸念される「2024年問題」を見据えて、長年ライバル関係にあった日本郵政との協業を発表。それに伴い、ポスト投函サービスの「クロネコDM便」を2024年1月末で終了し、代わりに「クロネコゆうメール」としてヤマト運輸が荷物の集荷を行ない、日本郵便が配達するという分業制が敷かれたのだ。

そこでヤマトは、これまで「クロネコDM便」に携わってきた、およそ2万5000人の個人事業主の雇用契約を終了すると発表。この事実上のリストラ通告に、当事者やその支援にあたる労働組合など100人近くがヤマト運輸の本社前に集まり、撤回を求めて声をあげたが、この決定が覆ることはなかった。

「以前までの早朝仕分けはパートさんがほとんどだったので、ある程度の信頼関係ができていて『トラックの左奥の扉を開けたらこの荷物が出てくるようにしといて』とか『午前中指定に荷物は手前に配置して』など、積み込みのレイアウトを注文できました。

それがスキマバイトのスタッフに入れ替わるようになってからは、初めて会う人ばかりなので気軽にコミュニケーションも取れないし、単発バイトなので『次からはこういう配置にしてね』なんて指示も飛ばせません。以前は営業所メンバーで飲み会を開くと、仕分けのパートさんも交えてみんなで飲んだりしましたが、今はそういう機会もなくなりました」

早朝仕分けがパートさんからスキマバイトに切り替わってから盗難事案が発生するようになったので、同僚たちは『絶対にパクってるのスキマバイトの連中だろ』と疑いの目を向けられてますよ」

*150億の赤字は中間決算。通期では100億円の黒字と発表。

>>宅急便を始めた小倉昌男はヤマト運輸をいじめ、邪魔した郵政省、運輸省と戦って勝った。ヤマト運輸のビジネスモデルに追随する多くの会社が現れ、とうとう郵便局もユーパックを始めた。小倉さんは俺の尊敬する経営者だ。お役所と戦おうという経営者がそもそも珍しい。そして役所に完ぺきに勝った。

その小倉さんは1995年に退任し、2005年死亡する。それからヤマト運輸はおかしくなったようだ。そして皮肉なことに、かつて戦った郵便局と仲直りして協業を開始したら大赤字に陥る。何がこんなに会社を変えるのか?興味深い。


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