God Handと呼ばれる男
NHKで何回か取り上げられた復元師・繭山浩司。
90%完成したものを(そこまで仕上げた仕事にかかった時間の)2倍も3倍も時間をかけて91%、92%に仕上げる手間を省いては、いい仕事はできない、と言う。
時間をかければかけるほどいい仕事になるとも。
反新自由主義的だ。
俺もこの職人根性が好きだ。「道」と言ってもよい。
新自由主義における「仕事」は右から左に流す事のできる「仕事」だ。誰でも同じようにできる「仕事」だ。こういう「仕事」のことを「作業」と呼ぶ人がいた。
生産性が云々されるのもこの手の「仕事」だ。そんな「仕事」は今後の日本人がやるべき仕事ではなかろう。
跡を継ぐ繭山の息子は、他人がやった修復が悪くてそのやり直しを頼まれることを踏まえ、「もし、”うち”よりうまい修復師が出てきて、”うち”のやった修復をやり直すことを考えると、割れた状態に戻す事ができるようなやり方を心掛け、余計なこと・出来ないことはしない」と言う。次の人が仕事しやすいように我を殺す。これも「道」だ。
こんな「職人道」は今後の日本が進むべき道とは違うのか?
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