日本は終わった!?
5年前に退職した会社のゴルフコンペに参加させてもらう。俺が最年長だ。
俺より15歳くらい年下(55歳前後)の後輩と話したが、「可愛そうに…」という同情と「俺たちがそうならないようにしてあげられなくてご免ね」という気持ちでいっぱいになる。
①今、俺がいた部署にいる社員は20歳代(30,40歳代がほとんど転職で辞めて)50歳以上なのだそうだ。ちなみに俺より5歳年下の男(ゴルフコンペには不参加)について、まだ会社にいるのか聞いたら、彼がいなければ仕事が回らないキーマンだそうで、65歳になっても辞めてもらっては困るのだそうだ。
②新入社員の歩留まりは50%。上述の20歳代の社員とは新入社員と、まだ転職してない人。
③社内規則で社員には転勤を拒否する権利が与えられた。転勤を言われて「それなら辞めます」というケースも多々ある。俺は自分が転勤を命じられた時「嫌だな」と思っても何も言わずに受けた。それは、先輩がみんなそういう目に遭ってるから「そろそろ自分も…」と身構えていたこと、転勤して行ってみたら以外にいい経験ができるかもしれないと一縷の希望をもったことが理由だった。(そしてそれは正しくて転勤して会社のことを良く知ったり、誰も経験できない経験をしたりすることができた。)長じて俺が部下の人事異動を考え、命ずる立場になると、「そうか、あの時の俺の上司は俺の成長を期待して転勤させたんだな」とか「人のやりくりが苦しかったんだな」とか思うようになった。
俺が現役時代に実際に経験したことだが、15歳年下の後輩に「転勤拒否したら首にされても文句言えないんですよね」と言われたことがある。このくらいの世代はそういう感覚を持っていたのだ。
④数年前、社外から人事の専門家が登用されて、JOB型雇用とか社内公募で社員が好き勝手に仕事を変えられるような人事制度を導入させた。その人は首になったが、JOB型雇用も公募もまだ残っている。俺のいた部署は人気がなくて公募で出て行く人が圧倒的に多い。こんな明らかに日本企業に不向きな制度を導入し、どうしていつまでもやめないのか?俺の時代の成果主義しかりだが、昔からバカなことをし続けている。
⑤次回コンペの幹事を決めるのにあみだくじを引いていた。昔から、ゴルフコンペの次回幹事は優勝者とビリから二番目(ブービー)と相場が決まっていたものだが、若手社員から「いつも大体同じ人がブービー幹事になる」というクレームが付いたからだと。このクレームに対して「悔しかったら早くうまくなれ!」という「激励(指導?)」はパワハラなんだそうだ。年寄、上司は「パワハラ」が怖くて何もできない。
⑥2月に1回はパワハラ研修がある。そう聞いた俺は思わず「20年前に俺が始めてパワハラ研修を受けたときに『パワハラはされた人が不快感を感じればパワハラ』と聞かされたが、その定義はまだ生きてれるのか?」と質問したら「そうだ」と。「それじゃあ、若い社員とか女子社員とは口もきけねえな」と重ねて聞けば「そうだ」と。
以上、何とかしようと知恵を絞ったり、額に汗して物を作ったりする人間が育たないように育たないようにしている。俺のいたときからそうだが、本当にバカなことばかりやってる会社だ。最後に俺は「俺のいた時からそうだけど、不思議なことに、この会社、何十年もバカなことやり続けてるけど、まんざら赤字続きでもないし、中々潰れないのが不思議だね」。答えて後輩、「儲からない事業を売っぱらって、儲けてる会社を買うのがうまいんですよ。でも、儲けてる会社を買っても何年かたつと儲からなくなる…」
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