「他策ナカリシヲ信ゼムと欲ス」より抜粋①
・ (筆者)は1957年アメリカでスピーチを求められ、「日本が独立を完成する象徴として、日本の防衛力の増強に応じ、日本本土から米軍が撤退すべきであると主張した。
>>その通りだが、防衛力の増強と憲法9条が矛盾する、という疑念はなかったのだろうか?
・沖縄はアメリカ青年の血で贖った勝者の”戦利品”だと公言してはばからない軍人もいる(略)”戦場で失ったものをテーブルで取り返す”という国際常識ではおよそ不可能に近いといっても過言ではない沖縄返還交渉・・・
>>その通り。北朝鮮やロシアから拉致された人や北方領土を取り返すにはもう一回戦争して勝つしかないだろう。
・首相として敗戦後初めて米軍支配下の沖縄を訪れた佐藤首相・・・
>>そうだったんだ、佐藤さん以前の首相は沖縄に足を踏み入れなかったんだ。例えば沖縄抜きで独立を獲得した吉田茂なんかはどう思っていたんだろう。怖くて沖縄には行けなかったのか?それとも「沖縄には足を向けて寝られない」だった?
・日米安保条約にただ乗りし。自国の防衛をアメリカに任せきっておきながら、米国がアジアのためよかれと思ってこんなに苦労しているのに何もしてくれず、かえって、”ベトナム特需”で稼ぎながらぬくぬくと肥えていく日本が、沖縄を早く返せなどと虫のいいことが言えた義理か?
>>これを言うアメリカ人にとっては正しくブーメランだ。だって、日本に平和憲法を押し付け、戦争を禁じたのはアメリカだぜ。
・日本の大衆が攻撃的核兵器と防衛的核兵器を識別するよう彼らを教育することは困難であろう。
>>さて、兵器を攻撃的なものと防衛的なものに分けることが可能だとは俺には思えない。日本が中国に仕掛けた戦争、ロシアがウクライナに仕掛けた戦争・・・防衛という名のもとに侵略戦争が行われるのに、兵器を攻撃用/防衛用と仕分けることに何の意味があるのか?兵器を攻撃用/防衛用と仕分けできるのなら軍隊も攻撃用/防衛用と仕分けできるというのか?
・キシンジャーと筆者の最初の会話:
キ「日本はアメリカの核の抑止力を必要としているのだろう。沖縄を返したらどうなるのだろうか。日本もそのうち、核武装をすると言うのか」
キ「共産中国ですら核武装を進めているのに、経済的に凄い勢いで台頭してきた日本が、そろそろ核を持ちたいというのは、国際政治の常識から言って当然の成り行きのように自分には思われるがね」
筆者「貴方はご存じないかも知れないが、敗戦後の日本は非常に特異な国で、憲法でも軍隊軍備を一切禁じているくらいです。したがってとても核武装するつもりはなく、また核に反対する非常に強い国民感情からしても・・・」
>>実に面白い。キッシンジャーでもアメリカが平和憲法を押し付けた、ということを知らない。(まあ、平和憲法なんて常識を超えたバカみたいなもんだが)憲法でも軍隊軍備を一切禁じ・・・と筆者は言うが、自衛隊のことは軍隊とは考えていないのか?
・アジアにおける責任の分担を日本がやる気がないのに、どうしてアメリカがやらねばいけないのか?
>>その通りだが、今でも「アジアにおける日本の責任」とは何か?について俺の頭の中で明確な像を結ばない。
・朝鮮半島で、万一北朝鮮が侵略を意図し、かつ現実にそれを試みた場合、沖縄からアメリカが韓国防衛のため核を使うかも知れないという危惧を平壌にもたせるという抑止効果がありうる。そしてソ連、或いは中国も北朝鮮に対して「だから南への攻撃はやめておけ」と説得するかもしれない。核を撤去することが、北朝鮮や中国に与える心理的効果、つまり、アメリカがアジア・西太平洋から撤退する第一歩であるというように受け取られる恐れはないか?
>>広島・長崎の原爆でアメリカ人(軍)には核の抑止力に対する確信・信仰が定着した。だって、狂気の日本人を正気に戻して降伏させたんだから。一方で日本人は核廃絶を訴える者が現れた。
・ニクソン大統領が「フォーリン・アフェアーズ」誌1967年10月号で述べているように『我々が未来を展望する時、一国家が自分の安全保障を他国ーその国との関係がいかに緊密であろうともーに完全に依存したままで一流国の仲間に入ろうと期待するのは全く現実的でないことを認めなくてはならない』
沖縄問題が本質的には日本人自身が解決すべき事柄である。日本人自身、そして日本人のみが、自らの運命を決定することができる。彼らが何を、いかなる理由で欲し、その目標をいかなる方法で達成しようとするのか。これは本質的には、国家の自己定義の問題なのである。
>>さて、日本は一流国を目指すべきか?平和憲法という非常識な憲法を抱えて一流にはなれないだろう。むしろ、平和憲法を後生大事にして変わり者国家になる方が楽だし手っ取り早いのではないか?
日本の自己定義・・・上述の平和ボケ国家でもいいのではないか?
・(ライシャワーによれば)アメリカ軍部がつぎのように宣伝していた。沖縄の人は本来日本人ではなく、日本人には恨みの気持ちを持っている。だから沖縄の人はアメリカの施政下にあるのを喜んでいるのだ・・・
>>
Wikipedia「琉球処分」より:1872年の琉球藩の創設に始まり、1879年の琉球王国の併合・解体、翌年末のユリシーズ・グラント元米大統領の仲介による清との外交交渉(分島問題)を経て、事実上、琉球王国は消滅した。
琉球はその住人の意志とは無関係に日本のものになった。それから70年後にアメリカのもの
になりそれから30年後には再び日本のものとなる。俺は琉球は1872年より前の姿=琉球国
にもどるべきだと思う。沖縄の人達は本当に再び日本のものになりたかったのか?
・私(ニクソン)はこの演説で「日本の非武装は46年には正しかったとしても、53年の時点
では間違いではないだろうか。もし46年で正しく、53年で正しくないとしたら、なぜアメリカ
は間違いを犯したと認めないのだろうか。私はいまここでアメリカは46年に間違いを間違いを
犯したと認めるものである。われわれはソ連指導者についての判断を誤ったが故に間違いを犯
した。われわれは、現在の世界情勢下では、自由諸国の非武装は間違いなく戦争につながると
みなしている。われわれは平和を愛し、信じるが故に46年以来自らを再軍備してきた。われわ
れは日本及びその他の自由諸国が再軍備の責任を分担しなければならないと考える。」と
述べた。
>>アメリカが間違いを認め、平和憲法なんて捨てて再軍備しろ、と言えば日本は再軍備
しただろう。
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