ビデオ判定の功罪

 5月26日、東芝対パナソニックのラグビーのリーグワン決勝。実に面白い試合だった。両チームとも南ア、オーストラリア、ニュージーランドといったラグビー強国の代表(元代表?)がたくさん来ていてそれと日本代表もたくさん。(よく円安の中、外国から日本にやって来てくれるなあ)東芝でもパナソニックでも、単独チームで日本代表より強いだろう。

何と言ってもプレーが中断しない。反則も少ないし、ミスもしない。継続・連続したプレーに感心し興奮する。

さて、試合は流れが両チームの間を行ったり来たりしてどっちが勝ってもおかしくなかった。日本代表の堀江はこの試合が「引退試合」だ。彼が後半から出て来て試合は盛り上がった。終了直前に、パナソニックが逆転トライを決めたように見えたが、ビデオ判定の結果、トライのいくつか前のプレーで堀江が出したパスがスローフォワードだ、となってトライは取り消し、そのまま東芝の勝ちとなった。

俺はパナソニックのトライを見て興奮し「すげえ試合だな!」と叫んでしまったあとがっかりしシラケてしまったが、パナソニックの選手はもっと喜んでそれからひどく落胆しただろう。

サッカーもそうだが、ビデオ判定前提となるとゴールやトライが決まったように見えてもビデオ判定でひっくり返る。ビデオ判定でゴールやトライが取り消しになると観客はシラケる。選手のメンタルはどれほど翻弄されるだろうか?

ビデオ判定前提でなければ堀江のスローフォワードはその瞬間に笛が吹かれてプレーが止まっていたのではないか?あるいはこのスローフォワードのように30cmぐらいしか前に投げていないような微妙なプレーだったら、見逃されたままトライだったかも知れない。

俺は、「ビデオ判定なし」が本筋だと思う。審判が反則を見逃すのもスポーツの醍醐味の一つだ。審判も選手同様、試合を作ることに参加している。何が何でも「正しい判定」を求める必要はないだろう。プレーヤーとしては、審判の癖を読みながらきわどいプレーをするのも醍醐味だ。「審判が見逃せば反則じゃあない(見つからないように反則する)」も同じ。

閑話休題:

ラグビーにしろサッカーにしろ、強くなるスポーツには国際化が必要だ。日本人は外国に行き、また、外国にいる世界レベルの一流選手・指導者が日本に来る。そして様々な人種がワンチームとなる。こういう多様性、グローバリゼーションなら大歓迎だ。

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