西部邁「日本人とは、そも何ものぞ」その5 日本の中世の特異性
7世紀とか19世紀に外圧が原因で日本に大きな変化が起きた。16世紀後半、戦国時代が終わったときも、鉄砲やキリスト教の伝来など外国からの影響があった。ところが、11世紀から12世紀の、平安時代の終わりから源平による武士の時代(つまり日本の中世)が始まったときには、外国からの影響はなく、武士が自身の独創的な価値観を生んだ。
武士の独創性・特異性は豊臣秀吉で頂点を極めた。外圧を受けるのではなく、逆に外国に打って出た。天皇を北京に置き、自分は寧波で東アジアの皇帝になろうとした。日本人がこんなに好戦的になり、また戦争が上手で外国に向かってアグレッシブになったことはない。
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