岩見隆夫「日米戦争と安保改定」
ジャーナリスト・岩見隆夫が岸伸介にアメリカとの戦争を始めた時の気持ち・考えについて聞いた:
岸は何のてらいもなくこう言ってのけた。「勝つということよりも、日本がともかく生きて行く最低限のものを戦争によって確保しきゃいかん。日本に対して油の供給が押さえられている。日本が立っていくだけの体制を作らなければということだった。戦争で勝つというんならアメリカまで」攻めていくことになるが、そんなことは誰も考えなかった。日本は最低限必要なものを確保するために必要な戦闘行為、戦争そして自分たちに有利な時期において講和をすべきだ、こういう考えだった。
《これが開戦当時の岸の本心、あるいは政府関係者の総意だったかどうかは分からない。もしかすると戦争に負けてその後なんとか日本が経済的には持ち直した、という結果を踏まえての回想かも知れない。でもこういう考えだったような気がする。勝ち負けでなく、日本の独立・誇りを維持するための戦争だった…当事者としてはそう言いたい…》
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