皇后の研究

 明治天皇の正妻、昭憲皇太后は西洋化を図る伊藤博文らの願いに対し「国のためなら何でも致す」と、着慣れた和服ばかりでなく、大事な儀式には、肌も露わな西洋式のドレスを着たのだそうだ。彼女は明治天皇の後継を生むことが出来ず、明治天皇の側室の柳原愛子(なるこ)が生んだ男子が大正天皇となった。

明治天皇は丈夫な男の子に恵まれず、その反省もあってだろう、大正天皇には丈夫で元気な女を、ということで色黒で容姿端麗ではないが健康な貞明皇后が選ばれた。貞明皇后もまた、様々なチャレンジをさせられた。Wikipediaによれば、貞明皇后は、藤原氏の家系出身の最後の皇后で、また、大正天皇夫婦から皇室の一夫一婦制が始まったのだそうだ。これも、西洋諸国、キリスト教を意識してのことだろう。そして期待に応え、昭和天皇他、一人でたくさんの男の子を産んだ。

山川三千子という、昭憲皇太后に仕えた女官は、今で言う「発達障害」だった大正天皇は貞明皇后一筋という訳ではなく、他の女に手を出そうとした、などという内輪話を書き残したらしい。読んでみよう。

昭憲皇太后が言ったという「国のため・・・」。彼女にとって”国”とは何であったか?列強に押しつぶされそうな、ひ弱な日本の独立を守るためなら何でも致す…覚悟と緊張感満々だ。そんな日本がビギナーズラックで戦争に勝っちゃた。それを成し遂げたのも明治維新に関わった先達達の覚悟と緊張感があったからだろう。彼らがいなくなり、昭和に入ってからは、「唐様で貸し家と書く三代目」を地で行って、国をつぶした。この時滅んだ日本国は、日本人は天皇家から始まったというフィクション・神話に支えらていた。戦争に負け、このフィクション・神話は国と共に滅び、日本の国境は侵された。日本を支えるフィクション・神話は、平和憲法・民主主義に取って代わられたはずだが、日本人は天皇家から始まったというフィクション・神話ほどには日本人になじまなかった。やっぱり、マッカーサーや占領軍に作ってもらうのでなく、少々おかしくてもいいから、日本人が自分で生み出さないと…しかし、今の日本人には、そんなことすらできそうにない…

閑話休題:

国というものはオワコンではないか???既成事実に基づいて国境を定め、その枠の中を「国」と言う、その既成事実が厭だから、屁理屈をこねて他国に侵入する…ウクライナ東部の「ウクライナ国民」は実はロシア人が多く、実はロシア国民になりたがっている、だから彼らをウクライナから「解放」する…このロシアの屁理屈は理屈としては正しい。実際、ウクライナ東部には、ロシア国民になりたい、と思っている人は少なからずいるようだ。国際法に違反しないでそういった人たちの「ロシア国民になりたい」という夢を実現するには、どうしたらいいのか?

日本でも同様だ。あれだけメディアで日本の政治家、役人を非難するなら日本から出て行くとか、仲間と語らって日本の一部を「日本の政治家、役人を馬鹿にする国」として独立させたらどうか?そうやって世界中で多様性が氾濫してどんどん国が分裂して行く…アメリカなんて人種差別的な白人だけの共和党国と、多様性大好きで意識高いけど経済や戦争に弱い民主党国になんで別れないのか???

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