三遊亭歌武蔵に腹を抱えて笑う
三遊亭歌武蔵の「子ほめ」に腹を抱えて笑う。面白いから笑うというのではなく、何かのきっかけで腹がひきつけを起こし、笑いが次から次へと湧いて出てくるのだ。笑いのツボにはまる、と言ってもよいか?こういうのは久しぶりだ。何十年ぶりかも知れない。ある種、シャックリにも似た生理現象だ。もしかすると、心を癒そうという本能的な反応か?腹を抱えて笑うと、何か現を直したような、悪いものが落ちたような気になる。
おっちょこちょいで口の悪い熊さんがご隠居に子供をほめる世辞を教わる。歌武蔵の熊さんが実に見事だ。
赤ん坊を見て「先だって亡くなられたお爺さんに似てご長命の相がおありでございます」と言え、と教えられるが
熊さん:「爺さんを焼いて、いや違う、あぶって、違うな、炒めて、あれ、蒸して…」
ご隠居:「そうじゃあねえよ、『似て』だ。」
熊さん:「そうそう、にるんだ。俺も爺さんは生じゃあねえ、と思ったんだ」
この落語、爺さん婆さんを邪険に扱う。すぐ殺したがる。これも「業の肯定」だ。
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