インド
十数年前、インドについて聞いていたこと:
①インドには戸籍がない・・・道端に不可触民が、生きているのか死んでいるのかわからないまま、ころがっているのを実際に見たが、彼等など戸籍の対象にならない・・・だから人口もはっきりとは分からない
②中国人には商売という考えがある・・・自分も儲けたいのと同様、商売相手の儲けも認める・・・インド人には商売とか利益などという考えはない。
③ヒンズー教の輪廻思想の影響で、”無常観”がある・・・どうせ生まれ変わるのだから、命・身体を大切にしないし、努力して這い上がろうともしない・・・道端に寝ている不可触民は寝たままで立ち上がったり働いたりすることはない。
今、インドでは戸籍の代りに個人の生体情報をデジタル登録している(デジタル個人ID)。紙の戸籍とちがってこのデジタル個人IDは使い勝手がよい。徴税の管理にも使えるし、銀行口座の開設、電子決裁などのIDとして使える。中国奥地その他で固定電話がない地域ではいきなり携帯電話が普及した。インドにおいて戸籍がないのも逆にデジタル個人IDというツールになった。インドは、このデジタル個人IDシステムをいわゆるグローバルサウスに輸出しようとしている。これは単にグローバルサウスのリーダーになろうという試みなのか?それともアメリカがGAFAMを通じて他国の情報を抜取り支配しているのと同様のことを企んでいるのか?
デジタル個人IDの管理は国による究極の個人情報管理であり、個人の自由を侵害する危険がある。このことに関しては俺はあきらめるべきだと考えている。監視カメラ、AIなどの発達から個人情報はいくら隠そうとしても隠せない。それよりは、個人情報をパスワードとして利用して様々なシステムを使えるようにするメリットに目を向ける。核にせよ、プラスティック、農薬にせよ便利な部分だけ使おうなんて虫の良いことはできなかった。そういうもんだ、とあきらめるしかない。強いて言えば、便利だ、何も問題はない、などと言ううたい文句を信じないで「どうせ禄でもないものだけど、使ってみるか」と言う姿勢でなるべく遅く使い始める、といったところか。
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