朝日新聞は「在日米軍の変容 リスクも含めた説明を」と野暮なことを
10月27日のデジタル朝日掲載の社説を以下抜粋:
中国のミサイル能力向上に対抗するため、在日米軍がその姿を大きく変え、自衛隊との連携も一層強めている。沖縄をはじめとする地元に対し、新たな負担やリスクの説明を欠いたまま、軍事的な態勢づくりが先行することは、危ういと言わざるを得ない。
(略)
米空軍は「機敏な戦力展開(ACE=Agile Combat Employment)」という新戦略を導入した。有事の際、極東最大級の嘉手納など、標的になりやすい基地から、航空戦力を複数の拠点に分散させる。自衛隊の基地だけでなく、民間空港の利用も視野に入っているに違いない。
今年1月の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の共同発表では、「空港及び港湾の柔軟な使用」の重要性が強調され、「演習や検討作業を通じて協力する」ことが決まった。その後、民間航空以外の目的には使用しないことになっている沖縄県宮古島市の下地島空港を海兵隊が訓練に使おうとしたり、海軍の掃海艦が石垣島に寄港したりといった動きが続いている。共同訓練の拡大とあわせ、県民の間に不安や懸念が広がっているのも、もっともだ。
中国の軍備増強に、日米が連携して備える必要があるとしても、米軍や自衛隊の行動範囲や施設使用が、地元の理解を置き去りに、際限なく広がることは許されない。
攻撃をしのぐために分散を行えば、分散先にも攻撃を受けるリスクが広がることは避けられまい。住民が巻き込まれる恐れに、どう対処するのか。沖縄の負担軽減という約束はどうなるのか。同盟強化を推し進める日本政府には、国民に対し明確に説明する責任がある。
<抜粋以上>
さて朝日新聞(の社説を書いている人)は、住民が戦争に巻き込まれることについてどう考えているのか?まさか、中国(でもどこの国でも)が攻めてきても住民が巻き込まれることをゼロにして守ってくれ、(自衛隊や米軍の人は何人死んでもいいけど)とでも言うのか?中国がどう攻めてくると想定していてどう守るつもりなのか説明しろ、と言いたげだ。その説明が中国に筒抜けになると考えれば、嘘の説明を沖縄住民にするしかない。米軍や自衛隊の行動範囲が際限なく広がるのは許されないのだそうだが、じゃあ、ここまで広げますよ、と説明すればご満足か?それを聞いた中国はそれを超えた攻撃をしてくる。それでは沖縄県民以外の全ての日本国民にとって不安・懸念だ。
つまり、軍事的な態勢づくりは説明なしに(或いは虚偽の説明をした上で)進めるしかないのだ。沖縄は1972年にお返しいただいたが、アメリカ様はまだ自分のもので勝手に使える、とお考えだ。アメリカ様も朝日新聞みたいな脳天気には説明するだけ時間の無駄、とお考えになるだろう。
仮に朝日新聞の言うことが正しいと思う国民が多数を占めるなら、日本は憲法9条に殉じて(準じて)自衛隊も米軍もなしの丸裸になるべきだ、と思う。だって、防衛上の機密をなくせって言うんだから、防衛なんてできない・しない、ということになる。
閑話休題:
戦争の犠牲者について「民間人」と「軍人」を差別するのが分からない。メディアでは「民間人を狙うのは許されない」などと言われるがそもそも戦争自体に反対(一人の命は地球より重い)なら軍人だって狙ってはいけないのではないか?民間人も軍人もその生命は平等に守られねばならないし、また、国防上の義務も平等にあるのではないか?国防は軍人だけに任せておけばよいのか???
俺は戦争を否定しない。人間はケンカするものだし、国は戦争するものだ。下手に我慢したらおかしなことになる。ケンカすれば必ず体の一部は傷つく(下手すれば死ぬ)。つまり戦争すれば必ず国民の一部は傷つき死ぬ(下手すれば国が亡ぶ)。それは止むを得ない。それを前提に国防とか戦争を考えるべきだ、というのが俺の立場だ。
ただし、沖縄を考えるには以上とは別に、謝罪或いは労り、慰めといった心情を加えないといけない(先の戦争で天皇以下が沖縄の人たちを棄民したのだから)。だから沖縄の負担はゼロにしたい。でもそれはアメリカ様が許さない。日本て国は不自由な国だ。アメリカ様が沖縄をどうしても欲しい、と言うなら、沖縄県民に①日本国籍のままでいたいなら本土に移住する②アメリカ国籍となって沖縄に残る のどっちかを選んでいただき、沖縄はアメリカ様に差し上げるというのはどうか?沖縄の皆さんの負担をゼロにするなら日本はアメリカから”独立”し、日本の都合・考えで自由に沖縄を扱えるようにし、その上で中国から攻められることを覚悟の上で、沖縄から米軍・自衛隊をなくすしかないだろう。
民主主義と戦争・軍人は往々にして矛盾する。上述の通り、戦争は情報公開をして民意なるものを聞くことになじまないから。そして軍人も情報を全て開示して民主的にことを進めていては戦争に勝てない(むしろフェイク情報で敵を騙そうとする)。朝鮮戦争の時、軍人は原爆を使いたがった。部下を失わずに早く戦争を終わらせられるから。でも時の大統領トルーマンは原爆使用を許さなかった。ソ連との核戦争を恐れたから。シビリアンコントロールの良き見本だろう。ただ、その分アメリカの兵隊はたくさん死んだ。その後もアメリカはやっつけるべき敵を作って叩き潰す、というパフォーマンスを繰り返し続けている。ベトナム戦争、湾岸戦争なんかでは大統領自ら国民を騙したり嘘ついたり・・・そして叩き潰そうとしてかなり失敗している。戦争責任て敗戦国が勝戦国に裁かれても100%解明されない。いわんや裁かれたことのないアメリカにおいておや。
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