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「談合せず何ができたのか…」 組織委元次長、罪認めたが言葉に含み 五輪事件

 朝日新聞デジタル  に以下:

正しくこの、元次長が言う通り。これで罪に問うというのは明らかにおかしい。一番素晴ら

しくまた嬉しくと思うのは、朝日新聞が、紋切り型の「談合は悪い」ではなく、こういう記事を出す事。朝日新聞が良い方に変わっていると感じる。

今や談合は「オワコン」でしっかりした会社がやる談合はこの手のものではないか、

と思われる。(もちろん、田舎の町や村が発注する仕事では昔ながらのかわいい談合は

まだ行われているだろうが・・・)

「談合せず何ができたのか…」 組織委元次長、罪認めたが言葉に含み 五輪事件

 東京五輪・パラリンピックという国家プロジェクトのために奔走したつもりだったが、検察に逮捕された。大会組織委員会大会運営局の元次長・森泰夫被告(56)は初公判で談合の起訴内容を認めたが、言葉の端々に含みがあった。悪いのは自分だけなのか――。

 「間違いありません」。7月5日、森元次長は初公判の冒頭、独占禁止法違反(不当な取引制限)の罪を認めた。

 組織委が発注したテスト大会や本大会の運営業務で、広告最大手「電通」などと一緒に、競技場ごとの受注業者を事前に決めたとして起訴された。検察は、発注者として森元次長が談合の中心にいたと指摘した。

 その後の被告人質問。弁護人はたずねた。

 弁護人「いろいろ言いたいことはあると思うが、争わない?」

 森元次長「はい」

 「いろいろ言いたいこと」とは何を示すのか。

 「トカゲのしっぽ切りをされたってこと」。森元次長をよく知る関係者は、取材に打ち明けた。

 組織委は業務発注の方式について、原則は競争入札と規定。特別な場合に限り、特定の業者を指定して契約する随意契約を結べるとしていた。

 森元次長は競技運営について、随意契約での発注にこだわっていた。

 法廷で理由を説明した。「スポーツ大会の委託は突発的なトラブル対応の経験が必要で、初めての業者がやれるとは誰も思っていなかった」。組織委には大会運営の経験がある職員がほとんどおらず、準備も「年単位で遅れていた」という。

 実績がある業者を随意契約で指名し、早くサポートしてほしいと思っていたが、組織委は最終的に競争入札を採用した。

 弁護人「(組織委の)上層部も専門業者は必要だという認識だったか」

 森元次長「はい」

 弁護人「なのに随意契約がダメなのはなぜ?」

 森元次長「外部からの見え方を含め、総合的判断だったと思う」

 「外部からの見え方」。森元次長は捜査段階でもこの言葉をキーワードとして使った。

 随意契約を推す森元次長に「反対」したのは、当時の最高財務責任者(CFO)で、財務省からの出向組だった。

 元CFOは理由について、検察の任意聴取に「予算を大幅に超えたことをマスコミが批判しており、組織委の支出には社会の注目が集まっていた」と説明していた。森元次長に近い別の関係者は「外部からの見え方」発言をこう読み解く。「上層部は『競争入札で発注さえすればよく、あとは森が業者とうまくやればいい』と思っていた」

 組織委側で立件されたのは森元次長だけだったが、受注調整は元次長の独断といえるのか。

 「談合を疑われることがないように気をつけろ、と森元次長に注意喚起をした」。東京都から出向し、次長の上司だった、当時の大会準備運営第2局長は検察にそう供述していた。

 弁護人は被告人質問で、この「注意喚起」を念頭にたずねた。

 弁護人「(受注)調整の状況は上司に報告していたか」

 森元次長「はい」

 弁護人「一覧表を見せながら?」

 森元次長「はい」

 一覧表とは、森元次長が電通とともに各社の意向を確認してまとめた受注候補先の表を指す。

 弁護人「(報告時などに)上司から注意はあったか」

 森元次長「ありませんでした」

 元局長の供述と、森元次長の説明は食い違うように見えた。

 上層部が「外部からの見え方」を意識したという競争入札に、上司からの「注意喚起」の否定。関係者は、森元次長が一連のやり取りに込めた意図について、競争入札になっても「受注調整」することは組織委内で暗黙の了解だったと言いたかったのでは、と解説した。

 1時間あまり続いた被告人質問。森元次長の割り切れなさは、最後の問答にも表れた。

 弁護人「談合せずにやるには、どうすればよかったか」

 森元次長「どうすればよかったんだろう、という感じです」「(何もしなければ)大きな混乱が生じたと思う。時間もない中、無責任になるわけにいかなかった」

 裁判長「いま思うと何が必要だったか」

 「どうしたらよかったんだろうというのは、分からない。何ができたらよかったんだろう、と」

 (横山輝、藤牧幸一)


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