「東大生が官僚にならなくなった」理由は?
「東大生が官僚にならなくなった」理由は?学生の“霞が関離れ”を映す現役職員のリアルな声
2023.8.14 8:00
以下、ダイアモンドオンラインに記載された記事。オープンワークという会社(サイト)に登録した官僚の口コミやアンケートへの回答などを元に書かれたもの。(例によって黄色でハイライト下部分、コメントを末尾)
2023年度春の国家公務員総合職試験の申込者数は過去2番目に少ない結果となった。東京大学の卒業生も10年間で半分以下になり、学生の“霞が関離れ”が起こる中、官僚の働き方改革が求められている。今回、オープンワークが調査した現役職員によるクチコミや評価スコアを基に、「官僚が士気旺盛に就業できる環境」の実現につながる要素を探った。(ダイヤモンド・ライフ編集部)
東大卒の国家公務員試験の合格者は10年間で半分以下に
国家公務員の人事を管理する人事院の発表によれば、2023年度春の国家公務員総合職試験の申込者数は過去2番目に少ない1万4372人で、昨年の申込者数(1万5330人)から大幅に減った。大学別の合格数を見ると、東京大学を卒業した学生の合格数は過去最も少ない193人で、この10年間で半分以下だ。
国家公務員総合職いわゆるキャリア官僚は国の中枢を担い、かつては東大生の就職先の代名詞とも言われていた。だが、長時間労働や国会対応といった「働き方」に関する部分で、東大生に限らず就職先として学生から忌避される傾向があるようだ。
こうした背景を受け、6月22日、自民党行政改革推進本部は「官僚の働き方改革に関する提言書」を岸田文雄首相に提出した。提言書では、過重労働や若手中堅官僚の離職を防ぐべく、「官僚が士気旺盛に就業できる環境、働いてみたいと思う魅力ある環境を作る」といった内容が盛り込まれた。
就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社は、「働き方改革」を推進する立場である国家公務員の働き方に着目した。OpenWorkに蓄積された官公庁業界のデータを、14年と23年現在の10年間で比較して働き方の変化を確認。また1府11省のOpenWork上の各スコアをもとに、国家公務員が投稿した社員クチコミを分析することで「官僚が士気旺盛に就業できる環境」の実現につながる要素を探った。
四つの働きがいに関する指標が10年間で大きく悪化
下表を見ると、日本全体と比べ、官公庁業界は「法令順守意識」が高いものの、「20代成長環境」「社員の士気」「人材の長期育成」「人事評価の適正感」のスコアは低い傾向にあることが分かる。
スコアが低い4項目に関して、経年での変化を探るべく、14年時点での各評価項目スコア平均を比較してみよう。
官公庁業界で特に低い4項目(「20代成長環境」「社員の士気」「人材の長期育成」「人事評価の適正感」)に関しては、10年前から大きく悪化したことが分かる。また「風通しの良さ」に関しても悪化。日本全体で大きく悪化したのは▲0.44となった「20代成長環境」のみという結果を鑑みると、官公庁のこれらのスコアの悪化は業界ならではの特徴であるということが考えられる。
残業時間と有休消化率に関しては、働き方改革にけん引された結果か、日本全体/官公庁業界で比較しても両者にはあまり差がなかった。これらの「働きやすさ」に関する指標は官公庁業界に限らず、日本全体でも改善している。この結果から、「働きやすさ」と「働きがい」は比例しないことが明らかだ。
経済産業省と環境省は風通しが良く社員の士気が高い
ここからは、国の中枢を担う1府11省(内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省)を行政機構図順にピックアップし、国家公務員の働き方を分析していく。
1府11省の総合評価を、23年7月時点の官公庁業界平均の総合評価で比べた際、上回ったのは経済産業省(3.52)、財務省(3.17)、環境省(3.16)、防衛省(3.11)の4省のみだった。
特徴的なのは、経済産業省と環境省の「風通しの良さ」と「社員の士気」の高さだ。「風通しの良さ」に関しては11省中8省が2点台という中、両省は4点超えという高い結果となった。また「社員の士気」に関しては、両省のみ3点を超えた。
では、経済産業省や環境省にどのような社員クチコミ(原文ママ)が挙げられているかを見てみよう。
「若手を育てようという文化があるので、社会人としての基礎力はかなり鍛えられる。文章の書き方、根回しのコツ、論理的思考力などは徹底的に教わったので、これは霞ヶ関以外の職場でも財産になると思う」(総合職、女性、経済産業省)
「役職が下の者でも、幹部と顔の見える関係で議論できる社風がある。新しいこと、前例のないことをやろうとする社風もある。また、優しい人が多いと思う」(事務、男性、環境省)
以上の通り、若手の成長を歓迎するフラットな文化、霞が関以外でも通用しそうなスキル、自省庁以外の交流やつながりといった要素を挙げる声があった。人事や評価制度に関する改革は全国家公務員にとって共通課題であり、国家主体の改善が求められる一方で、ソフト面の改善も併せて取り組むことで、提言書で掲げられた「士気旺盛に就業できる環境」の実現につながると言えるだろう。
一方で、「人材の長期育成」「人事評価の適正感」「待遇面の満足度」のスコア、いわゆる人事・評価制度といった内容に関する評価は1府11省のどこも3点を超えず共通課題であると言える。それに関する社員クチコミ(原文ママ)を見てみよう。
「とにかく年功序列である。細かい資料まで上に見せて直す必要があり、深夜まで対応が及ぶこともしばしばある」(事務職、男性)
「国会対応などの雑務に忙殺され本命業務が滞ったり、形骸化した文書の書き方などで決裁を差し止められ無駄な業務が多いです。(自分の所属する省では)紙文化が根強く、打ち合わせをする際にも他省庁と比べて電子化しているものが少ない」(係員、女性)
「どこの公務員も同じだが、どれだけ頑張ってもあまり給与は変わらず、さぼればさぼるほど効率的に給与がもらえるので、言わば職員の気概やモラルだけで成り立っている。士気が高い職員に仕事が集中するため、優秀な者ほど失望して辞めていく、という悪循環となっている」(係長、男性)
クチコミを見ると、国会対応や紙文化・独自のルールなどを理由とした煩雑かつ膨大な業務の多さに関する声は当然ある。加えて、年功序列を指摘する声や各府省ともに人事・評価制度は共通であるがゆえに「優秀な人・士気がある人ほどしわ寄せがゆく」といった声も散見された。
国家や国民のためという使命感を持って入省したからこそ、膨大な業務量をこなしてもそれが人事制度や評価制度の面で反映されにくく、結果的に報われない徒労感に陥っている様子が、各府省問わず散見された。
国家公務員総合職いわゆるキャリア官僚は国の中枢を担い、かつては東大生の就職先の代名詞とも言われていた。だが、長時間労働や国会対応といった「働き方」に関する部分で、東大生に限らず就職先として学生から忌避される傾向があるようだ。
こうした背景を受け、6月22日、自民党行政改革推進本部は「官僚の働き方改革に関する提言書」を岸田文雄首相に提出した。提言書では、過重労働や若手中堅官僚の離職を防ぐべく、「官僚が士気旺盛に就業できる環境、働いてみたいと思う魅力ある環境を作る」といった内容が盛り込まれた。
別に東大生が優秀とは言わないし、俺の知ってる東大卒の人って、優秀って感じがする人はごくまれ。東大生もピンからキリだ。俺の身の回りにいるんだから変わり者だろう。しかし、優秀な人、真面目に型にはまって勉強や仕事をする人である確率は高いと思う。つまり、官僚向きな人は多いと思う。(そもそも東大って官僚育成を目的に作られたんじゃなかったか)そんな東大生が官僚にならなくなった、ということは、まともで優秀な官僚のなり手が少なくなっている、ということで、俺は日本で今一番大きな問題だと考えている。
俺の同級生(東大卒ではない)が厚労省に入って、民主党が政権を取って民主党のやることに嫌気がさして辞めてしまったという例もある。1990年代以降、官僚はメディアで批判というより非難され貶められてきた。(俺自身も官僚は信じていないし、自分も官僚になろうとは思わなかったし、子供にもなって欲しいとは思わなかった)だが、ある時、非難され、貶められたら、なり手がいなくなると気が付いた。その上、天下りもままならず、生涯賃金も目減りしたのでは、ますますなり手はいなくなる。なんだかんだと言っても、日本を見捨てて海外で暮らそう、という人以外の日本人にとっては、官僚にしっかりしてもらわないと困る。しっかりしてもらうには、東大生に代表される就活学生に、官僚人気が高くなければならない。そう考えると「働き方改革」なんて薄っぺらい対策では全く不足だ。むしろ、死ぬほど残業しても官僚をやりたい、という熱くて丈夫な奴が必要でないか?そして、成果など問わず、他の職業よりいい賃金を保証すべきではないか?馬鹿な政治家をちゃんとコントロールできる官僚がいなくなったばかりに、何千億、何兆という無駄遣いが横行している。そう思えば、一人当たり何億かの生涯賃金を保証するくらい、安いもんだ。
OpenWork上の各スコアって奴が薄っぺらくて気に入らない。「日本国のために命をかける」かどうか、というレベルの話だろう。大体OpenWorkに登録してる官僚なんていい転職先があれば、て考える奴。特に気にいらないのが、誰が言い出したか知らないが、「20代成長環境」だ。霞ヶ関以外の職場でも財産になると思う」(総合職、女性、経済産業省)だって?成長していいとこへ転職しようなんて馬鹿野郎は最初っから官僚になんかなるな。
どれだけ頑張ってもあまり給与は変わらず、さぼればさぼるほど効率的に給与がもらえるので、言わば職員の気概やモラルだけで成り立っている。士気が高い職員に仕事が集中するため、優秀な者ほど失望して辞めていく・・・民間でも同じ。「売れっ子」には仕事が殺到し、難しいことをやらされる。その修羅場を通り抜けて「成長し」一人前になる・・・それでも辞めない「売れっ子」がどれくらいいるのか?優秀な人材がたくさん入れば辞める奴が少々いてもまだいいのが残るはず。さぼったら出世できなくて結局生涯の給与は少なくなり、売れっ子は成長すれば出世して高い給料もらうようになる・・・先輩を見ればわかりそうなものだが・・・20代じゃあそんな区別は見えてこない。それと、他業種(それこそ超人気のコンサル)からの転職を増やせられないか?内閣府かどこかに引き抜き(ヘッドハンティング)専門部署を作ったらどうか?
国家や国民のためという使命感を持って入省したからこそ、膨大な業務量をこなしてもそれが人事制度や評価制度の面で反映されにくく、結果的に報われない徒労感に陥っている様子が、各府省問わず散見された・・・非常に軽く薄っぺらい文章。だから、どうすべきかを考え、提言しなければ意味はない。ただの評論家だ。この記事全体が、”リアルな声”を書き連ねるだけで、そんな声を踏まえてどうしよう、がない。官僚も他の職業と同じ扱いだ。もっとも、この記事は大学生就活生を持つ親に向けた記事だ。そういった親に「お子さんを官僚なんかにするのはおやめなさい。他の職業を選ばせなさい。」と言いたいのだ。
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