ウクライナにおける「ネオナチ問題」 Wikipedia
ウクライナにおける「ネオナチ問題」(ウクライナにおける「ネオナチもんだい」)は、極右民族主義の「ネオナチ」のテロ組織・政治組織によるウクライナの政権や行政、司法への関与、また「ネオナチが正規軍に組み込まれている世界で唯一の国」としてNATOやEUより批判を受けていた問題が、2022年ロシアのウクライナ侵攻後より「存在しない」としたウクライナ政府(ゼレンスキー政権)によるプロパガンダ、また報道機関によるホワイトウォッシングに関する項目である[1][2][3]。
行き過ぎた民族主義による極右過激思想を意味する「ネオナチ」は、第二次世界大戦におけるナチス・ドイツのイデオロギーであるナチズムの復権を目的とする原義的な「ネオナチ」とは違い、ユダヤ人か否かも関係なく人種を問わず欧米に多岐に存在し、これら政治組織、軍事組織、テロ組織等は、アメリカ合衆国国務省、連邦捜査局(FBI)、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)、日本公安調査庁等が警告している[22][23][24][25][26][27][28][29][30]。
以上Wikipediaから引用:
つまり、「ネオナチ」と言う言葉が2重の意味を持っていて、プーチンも世界のメディアもそれを使い分けている。プーチンが「ウクライナはネオナチだ」という時、彼は「ロシア人をウクライナから追い出そうとするウクライナ純血主義」という意味を自覚して使っているが、原義的な”ヨーロッパ共通の敵であり、ロシアが戦って打ち破ったヒトラー・ナチを復活させようとするネオナチ”を連想させる印象操作によって、ロシア国民のウクライナに対する恐怖や憎悪を掻き立てようとしている・・・その意味では半分は事実、半分は事実に基づいたプロパガンダでもある*。朝日・産経以外読売、毎日、日経といった新聞も、「『ウクライナ政府はネオナチ』というのは陰謀論でロシアのプロパガンダ」という時、「ネオナチ」の意味は”原義的なネオナチ”である。一方でウクライナ政府は「ロシア人をウクライナから追い出そうとするウクライナ純血主義」の人たちの存在・協力によって成り立っているし、ロシアとの戦争もその意味でのネオナチなしには戦えない。
かねてから、ユダヤ人であるセレンスキー大統領が何故ネオナチと共存できるのか?と疑問に思っていたが、この場合も「ロシア人をウクライナから追い出したいウクライナ純血主義」であるネオナチならセレンスキーも何とか共存できる。2019年ゼレンスキーが大統領選挙に勝ったのは、ウクライナのユダヤ人オリガルヒ、コロモイスキーの支援のおかげ、とされる。このコロモイスキーはWikipediaによれば:
ウクライナの法律では二重国籍が禁じられているが、コロモイスキーは、ウクライナ・イスラエル・キプロスの三重国籍をもつ[19]。これについてコロモイスキーは「憲法では二重国籍が禁じられているが三重国籍は禁じられていない」と述べている[20]。
2021年4月、アメリカ合衆国はコロモイスキーとその妻、子供らに対し、コロモイスキーがドニプロペトロウシク州知事在任中に不正な蓄財をしたとして合衆国への入国を禁止する処分を下した。米国務長官アントニー・ブリンケンは次のように述べた
という、如何にもユダヤ人というエピソードの持ち主であり、そして、旧ソ連やソ連の衛星国だった国は旧ソ連崩壊後、多かれ少なかれ、ロシアやウクライナ同様、オリガルヒが経済のみならず、政治も司法も軍事も牛耳っていて、互いに自国のオルガルヒの利権を守るために自国から外国人を追出したい純血主義、超保守主義(という意味でのネオナチ)に支配されやすいことを体現した人物である。
ウクライナもロシアも「目くそ鼻くそ」で オリガルヒが自分自身または、その仲の良いお友達が政治・司法・立法・軍事を牛耳り、私腹を肥やすという国柄だ。大統領は他国から侵略されたら”お友達のオリガルヒのやりたい放題”が出来なくなる**から国を守ろうとする。軍隊も大統領のお友達の私兵、民兵、傭兵・・・ロシアにワグネルあれば、ウクライナにはアゾフ連隊あり。
なお、ゼレンスキーは大統領当選後、公約通り、オリガルヒを弱体化する政策を取り、コロモイスキーのライバルのオリガルヒを自宅軟禁したりしているが、これはコロモイスキーだけを生き残らせるためだ、とも言われる・・・ゼレンスキーは賢いからオリガルヒやネオナチと一線を画すふりをして自分自身をホワイトウォッシュして、アメリカにも堂々と出入りする。
* ヨーロッパにおいて、ナチという存在、言葉はややこしい。特段、ウクライナにおけるナチ論議はややこしい。ヒトラー・ナチがウクライナに侵攻してきたとき、ナチは一部のウクライナ人にとってはロシアの圧政から解放してくれる”解放軍”だった。彼らはナチのホロコーストにも協力した。ところが一転、ナチが負けて悪者となると、ナチへの協力・ウクライナ人によるホロコーストなどなかった、と修正主義が出て来た。ドイツとロシアに挟まれた国々ではロシアとナチは「前門の虎、後門の狼」であった。
** 2014年のロシアによるクリミア併合で、コロモイスキーはクリミアにある資産をクリミア共和国政府によって国有化され、大きな損害を被った・・・NATO,EUから見ると、2014年のロシアによるウクライナ侵攻は、アメリカの裏工作の結果ウクライナオリガルヒやアゾフ連隊が力をつけてネオナチ的な親ロシアの人々への迫害に対するロシアの行儀の悪い報復であり、またオバマ大統領の弱腰もあって大騒ぎでウクライナ支援に至らなかった。それに味を占めたプーチンが2022年に、また手を出したら、思いのほか、ユダヤ芸人のゼレンスキーは”やられ上手”でプロパガンダもうまくて大騒ぎになっちゃった、ということだ。
閑話休題:
この ”ウクライナにおける「ネオナチ問題」”というWikipediaの記述は、非常に面白いというか、参考になった。「論座」という朝日新聞の言論サイトでの清義明さんの論説やエマニュエル・トッドさんの「第3次世界大戦はもう始まっている」という本が紹介されていたからだ。論座のサイトに飛んで、芋づる式に井上達夫さんや石川智也さん、想田和弘さんといった論客たちが憲法9条や護憲、リベラルについて共産党や立憲民主党とは違う「『民主主義ごっこ』はやめてそろそろ真面目に基本から考えよう」という議論を展開している。朝日新聞らしくない。憶測するに、2009年、朝日新聞としてはせかっく民主党に政権取らせたのに全くダメだった、それどころか民主党は政権担当能力の貧弱さをさらけ出すだけに終わり、自信を失って最近は政権を取る気はなく野党でい続けよう、と、自ら民主主義を破壊する存在になってしまった・・・この顛末を猛省したものと思われる。政権交代などという上滑りの議論はさておき、基本に帰って真面目にそして事実や現実に基づいて平和や民主主義の基本を論じよう、という姿勢がみえる。「日本のメディアにもちゃんとした議論ができる奴らがいる」と安心した。安心ついでに論座(及び論座を引き継いだRe:Ron)に掲載される有料記事を読みたくて月々3,800円払って朝日新聞デジタル版を購読することにした。
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