日本の天下りなんてかわいいもんだ

 時々、産経新聞や東京新聞が郵便受けに放り込まれている。一読して気に入れば購読して欲しいということだろう。5月19日付の産経は産経らしく、韓国の尹大統領を応援し、日本の政治家にも尹大統領を大事にしろ、なんていうことを言っていて面白く、また同感した。

中でも面白かった記事は、”加熱式たばこ「煙のない社会」実現へ” という記事(広告?)だ。2020年フィリップモリスのアイコスが「体内に入る有害成分が紙巻より少ないたばこ製品」としてFDAから販売許可を取ったという内容。この「たばこ奨励」みたいな記事も他紙では見られないように思うが、何より面白かったのは、FDAに20年間在籍して、上述のアイコスの審査を担当し、販売許可にも関わっていたマシュー・ホルマンなる人物の紹介だ。彼は2020年にフィリップモリスにとって有難い決定がなされた後(というより「加熱式だろうが何だろうが、たばこなんて駄目」という、フィリップモリスにとって致命的な決定がなされるのが回避された後)2022年にフィリップモリスに転職している。これって日本の天下りよりよっぽど分かりやすく露骨な役人に対する賄賂だろう。そしてアメリカでは、こんなことが堂々と行われるから役人になろうという有為な若者が出てくるのだと思う。日本でも優秀な若者を役人に誘導しようと思えば、天下りもしくはそれに代わる洗練された役人への賄賂を復活すべきだろう。(厳密に言えば賄賂である必要はない。役人の給料を一律10倍にしてもいい。役人の人件費は増えるが、優秀な人材が集まるという期待効果の方が大きいと信じてやってみる。役人は毎日メディアに叩かれ、非難される・・・役人の仕事がそれほど大切、ということを示しているが、そんな大切な仕事でしかも給料が高ければ、自分の子供を役人にしようという親も増えるだろう)

マシュー・ホルマン氏のフィリップモリスへの転職の言い訳は「公衆衛生を改善するという私の目標をグローバルなたばこ企業がかなえているのを見て、フィリップモリスで仕事するほうが公衆衛生により大きな変化を起こせるのではないかと考えた。」というもの。日本では役所が個々の転職をコントロール、管理するから天下りと批判される・・・ならば個人個人が勝手に自分の関わっている企業に、もっともらしい理由で転職するという格好にすればいいのか?そんなに難しい話ではないように思う。


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