憲法記念日に
NHKが5月3日の憲法記念日に行った世論調査結果が実に面白かった。護憲派の言うことが、いかにも日本人。
要は、「護るべきだから護るんだ」ということ。俺の聞きたいのは「平和憲法を護るってことは他国に攻められてもやられっぱなしっでいいということか?」だ。そして、「他国に攻められてもやられっぱなしでよい、日本人なんて戦争が苦手なんだから下手に武装しない方がよい。日本人が軍隊を持ったってうまく使いこなせない。軍隊を持つメリットよりデメリットの方が大きい。」と答えてもらいたいのだ。護憲派の以下の回答ぶりでは、”憲法論議”はできない。護憲派は「護らなくっちゃならないから護る」と言い張るだけだから。津田左右吉さんが「何故天皇制は長く続いてきたのか?」という問いに「天皇制は長く続いてきたから長く続くんだ」と答えたのと全く同じだ。議論のできない国に民主主義は成り立たないのだが、護憲派の皆さんに「民主主義は護らなくっちゃならないか?」と問えば「護らなくっちゃならないから護らなくっちゃならない」という答えが返ってくるだろう。日本では”憲法”にも、”民主主義”にも神が宿る。
憲法を「改正する必要はないと思う」と答えた人に理由を聞いたところ
▽「戦争の放棄を定めた憲法9条を守りたいから」が64%と最も多く▽「基本的人権が守られているから」が14%
▽「すでに国民の中に定着しているから」が12%
▽「アジア各国などとの国際関係を損なうから」が6%でした。
憲法9条を「改正する必要はないと思う」と答えた人に理由を聞いたところ
▽「平和憲法としての最も大事な条文だから」が65%と最も多く
▽「改正しなくても、憲法解釈の変更で対応できるから」が16%
▽「海外での武力行使の歯止めがなくなるから」が10%
▽「アジア各国などとの国際関係を損なうから」が6%でした。
▽「平和憲法としての最も大事な条文だから」が65%と最も多く
▽「改正しなくても、憲法解釈の変更で対応できるから」が16%
▽「海外での武力行使の歯止めがなくなるから」が10%
▽「アジア各国などとの国際関係を損なうから」が6%でした。
閑話休題:
NHKの調査能力に問題があるとは思わない。何十回も同じような調査をしてきて、いくら突っ込んでも護憲派は「護るべきだから護れ」としか答えないということが分かって、上記のようなことになったんだろうと思う。そして、同じ質問を何年も続け、そういう連中が何%いるのか?を定点測定するのも意味はあると思う。先の戦争で日本人は戦争を自己目的化し、「始めたからやめられない」「戦争するために戦争する」ということになり、天皇が日本という国家の存続・生き残りを優先して戦争の終わり(敗戦ではなく、「終戦」だった)を決断するまで「負け戦」を止められなかった。日本人は戦争にも軍人にも神を宿らせる。ただ、当時一番大事な神は家(国家)で、家長の天皇(これも神)が決めたから止めた。今、日本の未来が見えないのは、一時期、国家(家)に代わって会社が日本の最高位の神になったが、会社に代わる最高位の神が現れないからだろう。
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