アメリカの病気

 イーロンマスクがツイッターを5兆円で買おうとする動機の一つは「言論の自由」*だそうだ。きっかけはトランプのアカウントの永久停止だそう。国会議事堂乱入事件を煽るようなツイートも許されるべき、ということになるのか。これは毎週のように銃乱射事件が起きても「銃を持って自分を守る自由」をたてに銃規制が行われないことと根っこは同じ。

残っている映像を見る限り、アメリカ国会議事堂の占拠事件は醜悪だ。あんな下品で醜悪な事件を誘発するリスクがあっても自由の方が重い、と堂々と言える。

銃を乱射する奴らはWASPは少ないのでは?マイノリティーのいじめられっこという感じ。いじめられっこの無差別大量殺人なら日本でも秋葉原で起こった(もう10年以上前か?)銃を規制したって「やる気になれば」無差別大量殺人は起こる。ただし、日本では類似の事件は毎週といった頻度では発生しない。日本では幸か不幸かいじめられっこは自殺することが多い。(その方が死者の数は少ないが…???)もっともアメリカでもいじめられて自殺してる奴は多かろう。

ややこしいのは、銃だろうが、ツイッターだろうが、巨額の利益を生む銃メーカーやツイッター社が絡む、ということ。金さえあればSNS会社をも買えるというのは気になる。金持ちが世論も誘導できちゃうことになる。これもマスクに言わせれば「自由だろう」と。(「悔しかったら金稼げ!」だろうな。)銃メーカーもロビー活動や有名人の応援で「自由」を主張する。

俺はアメリカみたいな自由は嫌い。世間やご先祖様その他の同調圧力を感じながらの「自由」で結構。俺にとっては自由より美が優先。かつてアメリカによく行ってた頃、日本からアメリカの空港に着いた時、東海岸と西海岸では「空気」「匂い」が違った。東海岸はWASPの緊張感。上述のような「怖い自由」を感じたのだと思う。西海岸はスパニッシュ、アジア人の緩い空気。緊張感は弱かった。東海岸が好きな人は西海岸を、西海岸が好きな人は東海岸をそれぞれcrazyと言ってた。

*イーロンマスクのpolitical correctness嫌いは俺も賛成する。トランプのアカウント復活もその延長線か?でもやっぱりpolitical correctness破りより美が優先。「美」にしろ、political correctnessにしろ、SNSへの投稿の規制をどういう基準でやるかは難しいねえ。新聞やTVならまだなんとかコントロールできたかもしれないが、SNSは誰でも何でも簡単に投稿できて、一瞬で拡散しちゃう。あきらめのいい俺はすぐ「規制なんて無理」とあきらめちゃう。隠居した身分は気楽。「それは無理」で済んじゃう。

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