料理業界・料理番組
新生姜が100g当たり¥100を切ると”がり”を漬ける。昨年は7,8月以降にならないと¥100を切らなかったが、昨日息子のところに行って孫に面会した帰りに寄ったスーパーで¥99だったので購入、本日漬けた。今まで失敗無くできているので、今年もおいしく漬かると思う。”がり”製作上の最大の問題は生姜を所定の厚さ(薄さ)に均一に切ること。厚めに切れるスライサーの刃の下にプラスチックシートを挟んでスライス。昨年までは、この刃の切れ味が良すぎて作業中に必ず指をスライスしてしまい、出血していたが、今年は慎重にスライスしたせいか、怪我なし。”がり”は漬けたら1年持つ。今食べているのは昨年9月頃漬けたもの。そろそろ残り少なくなってきた。あと1,2か月は持つだろう。これがなくなる頃には今日漬けたものがおいしくなっているはず。失敗無く、おいしいものができるが、毎日食う物ではない。寿司の時くらいかな?スーパーで買う寿司に付属しているものより、はるかにうまい。まあ、年寄が暇に任せて作るものか?そもそも安い”がり”には新生姜など使わず、ひね生姜で作る。新生姜の食感、風味、そして何より先端が赤くなっていて、それをスライスして漬けると、その赤が全体をピンク色に染めるところがよい。
さて、あいかわらずTVをよく見るがドラマ、ワイドショー、ヴァラエティーは全く面白くない。料理番組は、たくまずしてアナウンサーと料理人の漫才のようなやり取り、芸あるいは道といったものが感じられて楽しめる。また料理人の熱にほだされて「よし、今度はこれを作ってみよう!」と刺激を与えられることもある。料理番組以外では映画か、ドキュメンタリーか、高校講座か、歌舞伎・文楽・落語・漫才・よしもと新喜劇といった演芸が面白いか?
お気に入りの料理番組はNHKの「きょうの料理」「きょうの料理ビギナーズ」「グレーテルのかまど」BSフジの「植野食堂」といったところ。
きょうの料理:
後藤繁榮、廣瀬智美、原大策といったアナウンサーたちが、決してアナウンサーの王道を歩んでいるわけではないが、料理番組におけるNHKアナウンサーの道あるいは芸を体現していて素晴らしい。
第一に特筆すべきは後藤アナ(厳密に言うと定年後嘱託?で再雇用)で、NHKらしからぬ「ゆるさ」を、おやじギャグ(ダジャレ)で演出。昨年までは後藤アナが一方的にダジャレでボケをかまし、それに対して料理人の先生が①無視する、②笑う、③戸惑う(平野レミさんだけは後藤アナを凌駕する大ボケをかましていた)といった反応をして、それはそれで楽しめたが、今年になると共演する料理の先生がダジャレやボケを準備するようになった。平野レミの息子の嫁の和田明日香が平野レミと一緒に出演し、「レミににらまれた蛙」と言ったのには大笑いした。こうなると、出演者のボケ、ギャグを後藤アナがどう扱ってどうリアクションするのかに興味がわく。
次に特筆すべきは廣瀬智美アナ。産休明けの彼女の吹っ切れ方(料理番組ではないが「歌える!JーPOP黄金の…」におけるはじけ方は面白い)に注目している。初出演の先生が緊張して失敗したり、手順を忘れたりしても何事もなかったように進める手腕。円熟の域。
原大策アナは硬かったが数年間の経験からか去年ぐらいから硬さ・NHKらしさが弱くなってきて自虐ネタなども言うようになり、今後に期待。
「きょうの料理」あるある:
①ときどきタサン志麻さんが登場する。スタジオでなく、志麻さんの家で撮影することがあるのだが、志麻さんの家が古くてぼろい。子供も顔出しで出演。かわいい。やっぱり混血はかわいい??
②料理人は親子2代3代が多い。平野レミと娘婿、栗原はるみと息子の心平、小林カツ代と息子のケンタロウ、堀江泰子ーひろ子ーさわこ の三代、土井勝と息子の善晴、江上トミー栄子ー佳奈美 の三代…
③「何回かやれば自然に分かってくる派」と「こうすれば忙しくても簡単だぜ派」前者は料理道を究めることを求めてくる。(不親切)後者は料理したらうまくいった、という経験を一人でも多くの人に味わってもらって料理する人口をふやそうという考えだろう。後者の時短料理も見るべきものがないわけではないが、暇な年寄には前者の方が面白い。最近の「きょうの料理」で面白かったのはアクアパッツァ職人の日高良実さんと菓子職人のムラヨシマサユキさん。日高さんはアクアパッツァを作る時、煮汁をすくって魚にかけるのだが「おいしくなれ、おいしくなれ」と念じながら何回もかけるのだそうだ。それから「オリーブオイルは油ではありません。オリーブから作る一番搾りのジュースです」も名言。ムラヨシさんはシフォンケーキ用のメレンゲを泡立てるとき、わざと泡立ちにくくするためにあらかじめ冷蔵庫で卵白を冷やし、ボウルの下に氷を当ててやるそうだ。「泡立ちにくい卵白を辛抱強く泡立てると、きめの細かいメレンゲが出来上がる」由。大きな泡が混ざったメレンゲでは決しておいしいケーキにはならないそうで、徹底的にメレンゲを小さな泡で作ろうという執念。疑い深い俺は「彼らの言ってることが科学的に正しいのか?単なる精神論ではないか?」と思ったりもするが、このお二方の「俺のように道を究める奴よ、出て来い」という心の声が聞こえるように思う。ムラヨシ流メレンゲにはチャレンジしてみたい。
グレーテルのかまど:
ヘンゼル役の瀬戸康史とかまど役のキムラ緑子のコンビ・かけあいの良さ…緑子おばさんが瀬戸君を大好きなんだろう(かわいくてかわいくてしかたがないんだろう)なあ、と伝わってくる。
植野食堂:
dancyu編集長・植野さんの、視聴者を笑かそう、笑かそうとする姿勢・おやじギャグ(ダジャレ&自虐)が好感が持てる。「き」と「く」の発音が少々強すぎて気になる林家つる子のナレーションもご愛敬か?(最近少し「き」「く」を弱めに発音するようになってきたような気もする…面白い番組だから見ないわけにもいかず、かといって、つる子の「く」「き」も辛抱たまらず、俺はBSフジにメールして注意を促した)
閑話休題:
あんこの美味しい鯛焼き屋で小豆を買い、それであんこを作ったが、香り・風味よし。業スーの小豆であんこを作ってじっくり比較してみよう。
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