22・3・10
今日はとてもいい日だった。
①奇跡
俺の口が悪いのかお前の耳が悪いのか…日に日にコミュニケーションが難しくなっている妻(”古女房”改め)との間で奇跡が起きた。
朝、新聞を読んでいて俺が「最近では珍しい、いいニュース」と言ったら、妻が「石原慎太郎の奥さんのことでしょ」と言ったのだ。石原の「い」の字も言わなかったのに…慎太郎の奥さんみたいに配偶者の後を追うように死ぬって、かわいくないか、格好良くないか?俺たち夫婦のことを言えば、1時間でも早く俺が死ねればOK。俺一人で生き残るのだけは勘弁してもらいたい。後追い自殺も周りに迷惑かけそうで気が進まない、苦しくなくて確実に死ねて周囲に迷惑のかからない自殺の仕方って需要があると思う。
それよりなにより、「いいニュース」というだけで石原慎太郎の奥さんのこと、とピンと来るって神がかりとしか言いようがない。こういう目に逢うと「生きててよかった」と思う。
理想の夫婦というと志ん生(落語家の、五代目 古今亭志ん生のこと。以後本ブログでは”志ん生”と称す)の「火焔太鼓」を思い出す。主人公の古道具屋が奥さんについて「あいつは図々しいから生涯うちにいるよ」とひとりごちる。この言い方が自分の奥さんの「りんさん」を語ってるんだな、と思わせる。実生活では志ん生は新婚早々から吉原に通い、金がないのでりんさんは嫁入り道具をすべて質に入れ、戦争中は酒がたくさん飲めそうだという噂を聞いて家族を捨てて満州に行く…さんざん道楽をし尽くした志ん生だが、りんさんは揺らがなかった。戦争が終わり、音信不通だった志ん生が満州から帰ってくると聞いたときは、金も酒もなかったはずなのにちゃんと酒を用意して迎えた。こういう「りんさん」をしゃれて「あいつは図々しいから生涯うちにいるよ」、と、のろける志ん生。憧れるね。これで男女平等、というより、りんさんが上だったんじゃねえか?りんさんは満足してたのではないか?
後日談だが、りんさんの方が志ん生より早く死んだ。このとき志ん生は泣かなかったが、その直後にライバルの桂文楽が死んだら志ん生はものすごく泣いて、がっかりしていたとか。
②クー・ド・ナンシー
というチョコレート焼き菓子がうまくできた。ホワイトデイ用に妻からリクエストがあって作ったもの。今まで何十回も作ったが最高の出来だった。考えられる原因は
1)メレンゲがとてもうまくできた(真っ白なメレンができた)…要は卵がよかった
2)これは初めての試みだったが、バターに対し3割程度ケーキ用マーガリンを加えた。レモンケーキもケーキ用マーガリンを加えた方がうまくできる。
コメント
コメントを投稿