気が済む・・・

 英語で言い表すことができない日本語は、日本特有のものということになる。確か、「甘え」なんてのも100%合致する英単語がない、と言われていたんじゃないか?

時々、この日本語は英語にはないんじゃないか?と思う言葉が頭に浮かぶ。「気が済む」なんてのもピッタリくる英語がないんじゃあないか?

「気が済む」・・・損しようが、寿命が縮まろうが、馬鹿と言われようが、好きだねぇと言われようが、そうしないと「気が済まない」。理性ではなく、魂というか自分の内なる声に従う。先の大戦も、日本人全体がそうしないと気が済まなくなって始めたのかも…

神様の声に従うのを旨とするキリスト教徒にはあり得ないことだ。などと考えていたら、昔、接待してくれたアメリカ人にThank youとか何とか言ったら”My pleasure"と返されたことをふと思い出した。「あなたと一緒に何時間かを楽しく過ごすことができた。私にとってもpleasureだ」ってなところか。月並みな"You are welcome"より数段気が利いてるな、と40年近くたった今もこうやって思い出す。つまり、損得でもないし、嫌いな日本人と無理矢理つき合ったわけでもない、と言うニュアンスを醸し出すレトリック。ちょっと「気が済む」に近いかもしれない。

まあ、「気が済む」は、敢えて損なこと、悪いと分かっていることをしてしまう、というニュアンスではある。pleasureじゃあない。やっぱり違うか・・・

いや待てよ、pleasureではないものをpleasureと言いくるめなくてはならないんだから、やっぱり近いか・・・

自分がしたくて、あるいは内なる声(つまりエゴ)に従ってやったことが、相手にも有難がられたり、喜ばれたりする・・・それが理想・上等だろう。相手のためを意識してすることは下等だ。孔子の言う(七十にして)心の欲するところに従えども矩を超えず、に近い。

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