ブルージェイズは高校野球みたい

 ワールドシリーズ第5戦。

ブルージェイズの野球は、ランナーは次の塁を狙って全力疾走、バッターはでかいのを狙わずボールには手を出さず、ミート重視で逆方向に打ち返し、守備は堅い。延長戦に入ったら送りバントも。どこかでみたことあるなあ、と思って見てたら甲子園の高校野球だった。しかし勝負強い。粘り強い。大雑把で力任せのアメリカのベースボールではない。暴走スレスレの走塁をする。これにつられてドジャーズの守備もミスしないからアウトかセーフか微妙なプレイが多い。足の速そうに見えないゲレイロ・ジュニアが1塁から長躯ホームイン。これもきわどいタイミングだった。アウト・セーフの判定を巡ってチャレンジの多い試合だ。スリリンング。

延長12回の表、ブルージェイズの攻撃。ツーアウト満塁となって今シーズン限りで引退を表明しているピッチャーのカーショー登場。両チームとも選手を使い果たしている。カーショーは見ていて気の毒。速球が140キロ台。コントロールもままならない感じ。フルカウントになり、バッターに低めのスライダーを打たせ、セカンドゴロに打ち取る。解説の田口壮さんによると、このシチュエイションであそこにスライダーを投げられるとバッターは打ちに行くと。ベテランらしい味のあるピッチングだということ。

13回の裏、ドジャーズの攻撃。ノーアウト2塁で送りバント。ここで大谷に打順が巡って来て申告敬遠。なんとこの試合、大谷の申告敬遠は3打席連続。(それまでの4打席で2ホームラン、2ツーベースヒットだからやむを得ないか)面白かったのは、次打者のベッツも申告敬遠して満塁とし、3番バッターのフリーマンと勝負。フリーマンはセンターフライ。

ブルージェイズのシュナイダー監督は野手を使い果たし、ピッチャーのローテーションを無視したかのような選手交代。思い切った、言わば、捨身の采配が奏功。ただし、交代するたびに打者の力が落ちるから打てない。対するドジャーズは野手を代えないで優勢に試合を進めるが、決定打が出ない。勝ち越せない。試合時間5時間越え。時差ボケもあって欠伸をする選手も。にもかかわらず両チームともミスがほとんどなく、緊張感のある試合。疲れてグッタリする観客も。

この試合、最大の問題は実況のアナウンサーと解説の田口さんの息が合わない事。試合時間5時間半を超え、TV観戦も疲れて来たからそろそろ決めて欲しいと思い出したところで15回裏、大谷に打順が。ドジャーズ、シュナイダー監督は観客のブーイングなど無視して4打席連続申告敬遠。

ドジャーズは大きな外野フライが多い。これって、日大三高の負けパターン。ドジャーズの方が先に最後のリリーフピッチャー登板。次の回(17回裏)、ブルージェイズも最後のリリーフピッチャーがマウンドに。18回の表、最後のリリーフピッチャーが続投する間に、山本由伸がブルペンでピッチング開始。18回の裏、山本由伸がブルペンで準備を続ける中、フリーマンのさよならホームランで決着。みんな、2日前に完投勝利した山本が投げずに済んだことを喜び、また、山本に感謝していたように思う。

「無理使い」を志願したことも強制されたこともない佐々木朗希は、ブルペンで準備していた山本由伸を見て、どう思っただろうか?憧れたのだろうか?それとも俺にはできねえ、と思っただろうか?



コメント

このブログの人気の投稿

”関口宏の一番新しい近現代史”を見る

長嶋追悼:広岡さん

Art Pepper "Violets for your furs"を聞く