グローバリゼーションと超グローバリゼーション
朝日新聞に佐伯啓思さんがトランプは反グローバリゼーションだけでなく、
超グローバリゼーションも狙ってる、と書いている。(以下抜粋):
トランプ政権は、一方では、反自由貿易や関税引き上げによって、米国の製造業とラストベルトの労働者を救済しようとする。しかし他方では、シリコンバレーの投資家や実業家との連携を深め、IT、AI(人工知能)系の技術に多大の支援を与えようとする。
イーロン・マスク氏との関係はたたれたようであるが、投資家ピーター・ティール氏のようないわゆる「テクノ・リバタリアン(徹底した技術的自由主義)」や「テクノ・ライト(技術的右派)」との関係はきわめて親密である。
彼らは、もはやグローバリズムは限界だという。地球上に巨大な利益をあげるフロンティアはなくなるだろう。では次のフロンティアはどこかといえば宇宙だという。そこで次のフロンティア開発のためには、巨額の資金を投じて迅速に先端技術開発を実行せよ。なぜならそれを実行できる国家こそが次の時代の覇権を握るからだという。そのためには、非効率的なリベラル政策や官僚行政や大学は邪魔なのである。効率性と迅速性だけがすべてなのだ。
かくてトランプ氏は、弱体化した米国製造業の再建という保護主義に片足をおき、もう片足を、徹底した技術革新による新自由主義においている。この両者を合わせて米国を再び偉大にする、というのが「アメリカ・ファースト」であって、それは決して米国を「世界」から撤退させるなどということではない。
つまり米国は、一方で保護主義に依拠した「反グローバリズム」につくとともに、他方では高度な技術革新による覇権を目指す「超グローバリズム」というべき方向をも向いている。
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キーワードは”フロンティア”だ。地球上にフロンティアはなくなった、と絶望しているアメリカ人もいるが、地球上になければ宇宙に出ていこう、というのは気持ちが良い。
さて、グローバリゼーションは何がきっかけ・原因で起こったのか?
①1991年のソ連崩壊がきっかけとなり、ロシア、東欧諸国の共産主義・社会主義が市場経済に移行し始めた
②1990年代のインターネットの発達により、海外とのコミュニケーションが簡単かつ高速になった
③2001年の中国がWTO加盟により、最大のマーケットかつ安価で豊富な労働力供給地が開放された
:①と③はアメリカが陰になり表になり画策した結果だ。
②は1970年代~1980年代、製造業でドイツ・日本に負けたアメリカが不況に陥り、多くの若者が金融やITの開発に取り組んだ結果起こったイノベーションだ。
中国に抜かれそうだと危機感を持ったアメリカはAIと宇宙開発に邁進し、この分野から中国を徹底的に排除するだろう。
超グローバルのキーテクノロジーである宇宙とAIは、アメリカだけが取り組んでいるわけではない。中国とアメリカの競争だ。地政学的リスクだなんだ、と言いながら、同時に、宇宙開発も考えなくてはならない。しかし、AIと宇宙の覇権を握った国は何ができるのか?俺には想像もつかない。地球上に存在する国々は覇権を握った国一国に統合されるのか?
トランプはまんざらバカじゃアない。反グローバリゼーションで選挙に勝ち、独裁的・非民主的な手法で超グローバリゼーションのためのAIや宇宙開発を短期間でやり遂げようとしている。気になるのはAIや宇宙開発を早くやろうとすれば多様性が必要なように思われるが、そこはどうなってるのか?最先端の開発では結構多様性に富んだ人材が使われてるんじゃないか?
うまく行くかどうか、中国に勝てるかどうかは分からないが、日本人より格好いい。羨ましい。日本人は勝ち馬に乗ることを考えるしかないのか???
俺は、イーロンマスクとトランプはいつかまたくっつくと思ってる。
日本ではトランプの過激な反民主党政策、メディア対応…”皇帝ぶり”…ばかりが報道されるが、一方で、トランプ人気は根強いようだ。ともかく民主党はやられっぱなしでグーの根も出ない感じ。実は、トランプは、民主党では考えつかなかった、中国を蹴散らして世界の覇権を維持するというアメリカンドリームに挑戦していて、それを多くの国民が支持しているんじゃなかろうか???
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