The night has a thousand eyes
ふと、「夜は千の眼を持つ」という言葉が頭に浮かぶ。ほとんど同時にJohnColtraneのThe night has a thousand eyesというアルバムのジャケットが目に浮かぶ。
このColtraneのものと思われる肖像画・・・アルバムが録音されたのが1960年、世に出たのが1964年というから、Coltraneが前人未到というか、誰も足の踏み込んだことのない新しい音楽を築き始め、築き上げた時期。多分、自信満々のときの肖像画だ。そして、収録されたThe night has a thousand eyes・・・何を演奏しても原曲を演奏する入りが違うだけで、あとはみんな同じになる。いつ終わるとも知れない息詰まるような音の連続。正しくColtrane Sound・・・こういうのを1960年代のジャズ喫茶で日本の若者は真剣に聞いていたんだ。
YouTubeで聞き比べると、Sonny Rollins,Stan Getz,Sonny Stittはイマイチ。Paul Desmondはいい。ボサノバのリズムだ。Desmondも結局は彼独自の音色を聴くだけで、何を演奏しても同じ。安心させてくれるような、リラックスさせてくれるような音色。残念なのは、相方のJim Hallのギターがイマイチ。
さて、YouTubeのおかげでいい演奏を発見。Herb EllisのWindflowerというアルバム収録のThe night has a thousand eyesだ。快適で心地よい。同時に、「ああ、Herb Ellisってブルースギタリストでもあったんだな」と思い出させるところもある。これは1977年の録音だが、俺は勝手にHerb Ellis がよかったのは1960年代まで、と決めていたから全く知らなかった。
この「The night has a thousand eyes」はもともと1946年頃書かれた小説のタイトルらしい。「暗いから人間には見えないけれど、夜は見てるよ」ってな意味か?
Irene Kralという女性歌手の歌うThe night has a thousand eyesもよい。俺はこの人初めて知った。Eddie Higginsというピアニスト(トリオ)もよい。この人も知らなかった。一緒にやってるDjango Reinhard風のギターもよい。
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