パルミジャーノ・レッジャーノの香り
今から20年以上前になるが、一時、イタリア(ボローニャ)のある会社によく行った。イタリアで食ったもので何が一番うまかったか、と言って、その会社の社食で食わしてもらったリゾットが一番うまかった。社食ではオリーブオイル、バルサミコ、ワインビネガーが置いてあって自分でドレシングを調合してサラダにかける。バルサミコとワインビネガーを混ぜる人もいた。
イタリア人のバルサミコに対するこだわりにも驚いた。アイスクリームにかけるのもびっくりしたが、なんといっても、大の男たちがバルサミコを香水のように手首の内側に垂らして匂いを嗅いで「これは何年ものだ」と、言い合いしてるのも微笑ましかった。日本で言うと何だろうか、酢やしょうゆに近いだろうか、似たように見えても微妙に味や香りが違う・・・だけど、日本人はよっぽどのオタクでなければ手首につけて匂いを嗅ぐような輩はいないだろう。
日本では昔から粉チーズをパルメザンチーズと呼んでいて、パルメザンチーズという言葉しか知らなかったが、本場イタリアでは原料だか、作る場所だが、作り方だかで高級品(本物)と安物に分けられていて、前者をパルミジャーノ・レッジャーノ、後者をグラナ・パダーナと言うのだ、と教えられた。パルミジャーノ・レッジャーノは更に”何年もの”という等級がある。知り合いのイタリア人からはグラナ・パダーナなんて食うな、と忠告されたが値段が何割も安いから時々食う。確かに香りと食感が違う。パルミジャーノ・レッジャーノ、は何と行ったらいいのだろうか乳の匂い(ミルクの香り)がほのかにする。噛んでいるとじゃりじゃりといった小さな粒のようなものを感じる。香りは捨てがたいが、開封して数週間も冷蔵してると香りは飛んでしまう。パルミジャーノ・レッジャーノも最近の円安のせいか、100グラム500円以上だ。昔は100グラム300円前後だったように思う。もっぱら200グラムにカットして真空パックしたものを買う。
今朝は、イタリアの社食のサラダよろしく、レタスのちぎったの+トマトのくし切りにオリーブオイル、バルサミコ、ワインビネガー、ニンニクおろし、アンチョビペースト、塩少々を混ぜたドレッシングをかけ、パルミジャーノ・レッジャーノのスライスをかけて食す。今朝、開封したのでいい香り。コーヒー豆を挽いている時が一番いい香りがするのと同様、パルミジャーノ・レッジャーノも、開封してスライスする時が一番いい香り。このサラダも20年来喰い続けて中々飽きない。(ただし、最近パルミジャーノ・レッジャーノが値上がりしたから食べる頻度は落ちた)
閑話休題:
今朝はパスコのイングリッシュ・マフィンを焼いて食った。賞味期限が昨日なので半額で売っていた。今朝食っても充分うまい。ネズミ入りのパンを出荷してしまったパスコを応援したい。ネズミ丸々一匹は通常のパン製造工程では混入しないと思う。パスコの会社としての製造工程管理の問題ではなく、パン工場で働いている作業者が会社に恨みを抱いたか、混入させたに違いないと信じる。
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