Sarah Vaughan "April in Paris"

 YouTubeでたまたま目についた"Sarah Vaughan with Clifford Brown"に収録された”April in Paris"を聞く。何回も聞いたんだけど、今夜は特にいい。

Sarahの歌はもちろんだけど、歌伴のJimmy Jonesのピアノ、Paul Quinichetteのテナー、Herbie Mannのフルートそして御大Clifford Brownのトランペットすべてよい。それぞれがほんの数十秒の短いソロを取るだけだが、味わい深い。「滋味」という感じ。ソロは取らないがRoy Haynesのドラム(ブラシ)も効いてる。ものすごく完成度が高い。「職人芸ここに極まれり」というところか。特にJimmy Jonesがいい。「泣き」を感じる。こんなにJimmy Jonesがいいと感じたことはなかった。

昔からこの歌を聞いてなぜか秋の夜長を感じる。Aprilを歌っているんだけど。

しかし、このアルバム然りだが、1954年~1956年録音のJazzレコードには傑作が多い。この頃のアメリカは黄金期だったんだろうな。

Clifford Brownは1956年に死んでしまった。(確か交通事故で)1954年、彼は傑作レコード連発だった。

Sarahも1954年頃がピークだったか。1960年以降は重くなって俺の好みではない。

でも芸人・芸術家は羨ましい。その人の絵や文や音や歌や・・・が残る。

閑話休題:

1954年のEmarcyレコードは女性ボーカルの歌伴にClifford Brownを使って傑作アルバムを連発した。Dinah Washington、Helen Merrillの二人もClifford Brownの歌伴でキャリア最高のパフォーマンスを残した。Dinahの録音が8月14日、Sarahの録音が1954年12月16日、18日。そしてHelenが1954年12月22日、24日だ。

1954年に創設されたEmarcyレコードのプロデューサーになったBob Shadが一連のレコーディングを取り仕切った。彼はものすごい企画をし、ものすごいミュージシャンを集め、4か月の間にこの一連のレコーディングを行った。それにCliford Brownも乗っかってそれぞれの女性ボーカリストと傑作を残した。

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