映画ホット・ロック
大作でもなし、そんなに有名でも評価が高いわけでもない映画だと思うがとても面白かったので紹介する。
原作が良いせいか、監督がイギリス人だからか、脚本がユダヤ人だからか、ニューヨークを舞台にしたアメリカ映画ではあるが、イギリス風のナンセンスコミック*。傑作と言っていい。(モンティ・パイソンのような)その他、この映画に関するコメントは、Ameba ブログの「まりー&まりりんの、あーだこーだ。」にある通り。俺は「アフガニスタンバナナスタンド」でネット検索してこのブログにたどり着いた。
まりー&まりりんのブログで触れていないが、話のきっかけになるダイヤモンドを盗み出す仕事の依頼…この依頼をする「お客さん」がなぜアフリカ某国の大使館員?の黒人でなければならなかっのか?この人以外の主な出演者は全員白人。仕事の依頼人という言わば一番偉い人を黒人にしたというのは何かの意図なのか?それともアメリカ人はアフリカの”土人”から大きなダイヤモンドを盗んで博物館に飾るような人間だ、と強調したいのか?…これを言い出すと大英博物館なんて世界各地から盗んできたものであふれかえっているが…
音楽はクインシージョーンズ。バリトンサックスのジェリーマリガン他、一流ジャズミュージシャンが演奏している…バリトンサックスの音は効果的に使われている、というか目立つ。
それからキーワードの「アフガニスタンバナナスタンド」…調べても、映画の作られた1971年、原作の書かれた1970年当時、アフガンで特別なことは起こっていない。(最近は注目されることも多いけど)どうやって思いついたのか???天才的なひらめき。
*イギリス風ナンセンス:
「人間のやること、考えることすべて馬鹿馬鹿しい」としゃれのめし、権威をからかって貶めようという精神。(「俺も馬鹿だけどお前もな!」)。絶対神、間違いのない神を信ずるスクウェアなキリスト教徒から見れば「無神論」であろう。日本人にはなじみやすい種類のユーモア。つきつめていくと、The answer is blowing in the wind.に通じる。一時流行したMR.ビーンも教会や王室を馬鹿にしたユーモア満載だった。礼儀作法やPolitical correctnessという”権威”にも楯突こうというところも偉かったね。
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